漫画家・岩明均による伝説の作品「寄生獣」。
その世界観を見事に実写化したのが、「ALWAYS 三丁目の夕日」や「永遠のゼロ」で知られる山崎貴監督による2部作の映画です。
本作「寄生獣 完結編」は、その後編にあたります。
前作では、ごく普通の高校生・泉新一が、右手に寄生生物「ミギー」を宿すことで、平穏な日常を失い、人間を捕食する他のパラサイトとの戦いに巻き込まれていきました。
そして今回の完結編では、物語はついに最終局面へ。
人間とパラサイト、それぞれの生存をかけた壮絶な戦いが、さらに大きなスケールで展開していきます。
新一は母親に関わる悲劇的な出来事をきっかけに怒りと悲しみを胸に、孤独な戦いへと身を投じます。
一方で、人間の子を産み、新たな共存の可能性を探るパラサイト・田宮良子。
さらに、パラサイトたちを組織化し、人間社会の中枢へと侵食を進める市長・広川など、さまざまな思惑が複雑に絡み合います。
そして、新一とミギーの前に立ちはだかるのは最強のパラサイトとして存在する後藤。
果たして彼らは、この過酷な運命を乗り越えることができるのでしょうか？
また、人間とパラサイトという、本来は共存できないはずの2つの種族が行き着く未来とは、いったいどのようなものなのでしょうか？
この作品は、単なるSFアクションではありません。
「生命とは何か？」「人間とは何か？」といった根本的な問いを観る者に投げかけ、深い感情を揺さぶってきます。
この記事では、映画「寄生獣 完結編」のあらすじやキャスト陣、監督や制作スタッフのこだわり、そして視聴者の反応まで、幅広くご紹介します。
圧倒的な映像表現で描かれる戦闘シーンと、俳優たちの熱演が生み出す濃密なドラマ。
その結末を、ぜひご自身の目で確かめてみてください。
映画「寄生獣 完結編」の基本情報
| 公開日 | 2015年4月25日 |
| 監督 | 山崎貴 |
| 主要キャスト | 染谷将太（泉新一役）、深津絵里（田宮良子役）、阿部サダヲ（ミギーの声）、橋本愛（村野里美役）、東出昌大（島田秀雄役）、大森南朋（倉森役）、北村一輝（広川剛志役）、新井浩文（浦上役）、浅野忠信（後藤役） |
| ジャンル | SF、アクション、ホラー |
| 上映時間 | 117分 |
| 配給会社 | 東宝 |
映画「寄生獣 完結編」のあらすじ
右手に寄生生物「ミギー」を宿す高校生・泉新一。
彼は人間社会を守るためにパラサイトと戦う一方で、パラサイト側からも危険視される存在となっていました。
その立場は、いつ崩れてもおかしくないほど危ういものでした。
物語の舞台となる東福山市では、市長に就任した広川剛志のもと、パラサイトたちが組織的に行動を開始します。
彼らは人間社会の中枢にまで食い込み、着実に支配の手を伸ばしていきます。
一方で人間側も黙ってはいません。
対パラサイト特殊部隊が結成され、市役所に巣食うパラサイトたちへの奇襲作戦が立てられます。
緊張は高まり、両者の衝突は時間の問題となっていきます。
そんな中で登場するのが、パラサイトでありながら人間の子を産んだ田宮良子です。
彼女は、新一とミギーの共生関係に「人間とパラサイトの共存」という未来の可能性を見いだそうとします。
しかし、新一の胸には、母親に関わる悲劇的な出来事をきっかけに深い憎しみが残っていました。
その感情は簡単には癒えることなく、彼の孤独な戦いをますます激しいものにしていきます。
そしてついに、新一とミギーの前に立ちはだかるのが、最強のパラサイトの後藤。
人間とパラサイト、どちらの種が生き残るのか？
すべてをかけた最終決戦の幕が、静かに、しかし確実に切られようとしています。
映画「寄生獣 完結編」のキャスト・キャラクター紹介
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染谷将太（泉新一役）
物語の主人公・泉新一を演じるのは、若手ながら実力派として注目される染谷将太。
平凡な高校生だった新一は、右手に寄生生物「ミギー」を宿してしまったことで、過酷な戦いに巻き込まれていきます。
完結編では、母親に関わる悲劇的な出来事をきっかけに深い悲しみと怒りを胸に、孤独で壮絶な戦いに身を投じていきます。
ミギーという存在との共演は、演技力を試される非常に難しい役どころでしたが、まるで本当に隣にミギーがいるかのような自然な演技を見せ、山崎貴監督をはじめとするスタッフ陣からも高い評価を受けました。
深津絵里（田宮良子役）
新一の高校に教師として現れたパラサイト・田宮良子を演じるのは深津絵里。
当初は冷静かつ知性的に行動し、非情な実験を繰り返す存在でした。
しかし、自ら人間の赤ん坊を出産したことで、次第に「人間とは何か」「母親とは何か」という問いに向き合うようになっていきます。
高い知性と冷徹さ、そして母性という矛盾した感情を内包する難しい役どころを、深津は見事に演じきりました。
彼女の演技は観客に強烈な印象を残し、本作の深みをさらに引き出しています。
橋本愛（村野里美役）
新一のクラスメートであり、彼に想いを寄せるヒロイン・村野里美を演じるのは橋本愛。
パラサイトとの戦いの中で苦悩する新一を、変わらぬ思いで支え続けようとする存在です。
彼女の存在は、新一にとって「人間らしさ」や「心」を取り戻すきっかけとなる、大切な光として描かれています。
浅野忠信（後藤役）
最強の敵・後藤を演じるのは、世界でも活躍する俳優・浅野忠信。
驚異的な身体能力と圧倒的な殺傷力で、新一とミギーを絶望の淵へと追い込みます。
その存在は、まさに「ラスボス」と呼ぶにふさわしい、物語に最大の緊張感を与える存在です。
北村一輝（広川剛志役）
東福山市の市長として登場する広川剛志を演じるのは、北村一輝。
彼は人間の姿をしたパラサイトであり、政治の中枢に食い込みながら、仲間たちとともに社会の支配を進めていきます。
その言葉「人間こそ地球を蝕む寄生獣ではないか」は、本作が持つ深いテーマを象徴するセリフとして強く心に残ります。
物語の終盤で明かされる彼の正体は、観客に大きな衝撃を与えました。
映画「寄生獣 完結編」の監督・制作チームの紹介
本作の監督を務めたのは、、「ALWAYS 三丁目の夕日」（2005年／2007年／2012年）や「永遠の0」（2013年）など、数多くの話題作を生み出してきた山崎貴監督です。
長野県出身の山崎監督は、幼い頃に観た「スター・ウォーズ」に強い影響を受け、映像表現の世界を志すようになりました。
映像制作会社「白組」に入社後、2000年に「ジュブナイル」で監督としてデビュー。
以降、映像技術を駆使した作品で注目を集め、とくに「ALWAYS 三丁目の夕日」では、当時の昭和の街並みをCGでリアルに再現し、日本アカデミー賞最優秀監督賞を受賞しました。
この作品をきっかけに、VFX分野における第一人者としての地位を確立します。
山崎監督自身が、原作漫画「寄生獣」の熱心な読者だったことも、本作の実写化に大きな影響を与えています。
「若い頃から、いつか関わりたいと思っていた」と語るほど、並々ならぬ情熱をこの作品に注ぎ込んでいます。
脚本は、「探偵はBARにいる」（2011年）や「コンフィデンスマンJP」（2019年／2020年／2022年）などで知られる古沢良太が担当。
山崎監督と共同で脚本を手がけ、原作が持つ深いテーマ性と壮大な物語を、2時間の映画に見事に再構成しました。
映像表現に秀でた山崎監督と、物語構成の名手である古沢氏のコンビは、原作ファンの期待にも応える仕上がりを実現しています。
原作を大切にしながらも、映画としての完成度を高めたこのチームの手腕は、多くの観客から高く評価されています。
「寄生獣 完結編」は、単なる映像化にとどまらず、原作に込められた哲学やドラマを丁寧に描ききった作品といえるでしょう。
映画「寄生獣 完結編」の見どころ
驚異の映像表現と迫力のアクション
本作の大きな見どころのひとつが、山崎貴監督率いるVFXチーム「白組」が手がけた映像の完成度です。
主人公・新一の右手に寄生するミギーは、表情や動きの一つひとつが精密に描かれていて、まるで生きているかのような存在感を放ちます。
また、人間の頭部が変形し、襲いかかってくるパラサイトたちの姿も、恐ろしくもどこか美しさを感じさせる描写となっています。
とくに完結編では、アクションのスケールがさらに大きくなっています。
複数のパラサイトが融合した最強の敵・後藤との死闘は、息をのむスピード感と迫力に満ち、観る者の目をくぎづけにします。
さらに、市役所を舞台にした人間側の特殊部隊とパラサイト組織との総力戦も、本作の大きな見どころです。
実際のセットと合成映像を組み合わせた巨大なゴミ処理施設のシーンでは、実物の一部だけを建て込み、残りは背景を合成する手法で壮大な空間を作り上げています。
実写と映像技術が見事に調和し、日本映画の枠を超えた映像体験を実現。
一瞬たりとも目が離せない、圧倒的な映像の数々は、ぜひ劇場で体感してほしいポイントです。
「人間とは何か？」を問いかける深いテーマ
「寄生獣 完結編」は、ただのSFアクションではありません。
その根底には、「生命の価値」や「共存の可能性」、そして「人間とは何か？」といった深遠なテーマが流れています。
人間を捕食するパラサイトたちは、本当に絶対的な「悪」なのでしょうか？
自然を壊し、他の生き物を絶滅させながら繁栄を続けてきた人間こそが、地球にとっての「寄生獣」なのではないか？
また、人間の子どもを産み、母としての愛に目覚めた田宮良子の存在も見逃せません。
彼女はパラサイトでありながら、わが子を守ろうとする姿を通して、「母親とは？」「愛とは？」という普遍的な問いを投げかけてきます。
激しい戦いの中で描かれるこれらのテーマが、物語に奥行きを与えます。
観終わったあとも心に残る余韻が、本作の魅力のひとつです。
映画「寄生獣 完結編」の考察とテーマ
「母親」というもうひとつの主題
原作漫画には、「種の存続」や「環境問題」といった深いテーマが描かれていました。
実写映画版では、そこに「母親」というもうひとつの重要な主題が、山崎貴監督によって力強く描き加えられています。
物語には、対照的な二組の母子関係が登場します。
一組目は、別人のような姿で息子・新一を襲うこととなった母親と、その息子・新一の関係です。
もう一組は、人間の子を出産し、やがて母性に目覚めていくパラサイト・田宮良子と、その赤ん坊の姿です。
田宮良子は、はじめ自分の子を研究対象としてしか見ていませんでした。
しかし、子に危険が迫ったとき、自らの命を懸けて守り抜きます。
その姿は、かつて新一の心にやさしさを与えていた、彼の母親と重なって見えるのです。
異質な存在であるパラサイトが示した深い母性愛は、「母親とは何か？」「愛とは何か？」という根源的な問いを観る者に突きつけます。
このテーマを軸に据えることで、映画版は原作とはまた異なる角度から深い感動と心の解放感を生み出すことに成功しています。
人間こそが本当の「寄生獣」なのか
物語のはじめでは、パラサイトは人間を襲い、喰らう恐ろしい存在として描かれています。
しかし、物語が進むにつれて、彼らもまた知性を持ち、生き延びようと懸命に生きるひとつの生命であることが明らかになります。
対する人間は、自分たちとは異なる存在を恐れ、排除しようとします。
市役所での掃討作戦では、特殊部隊が容赦なくパラサイトたちを銃で殲滅していきます。
この冷酷な光景は、田宮良子が語る「我々は弱い存在だ」という言葉に、不気味な説得力を与えることになります。
「果たして、本当の怪物はどちらなのか？」。
この問いは、人間の身勝手さや、異なる存在を受け入れない姿勢への鋭い批判でもあります。
単なる娯楽作品にとどまらず、社会的なテーマを正面から扱った点も、この作品の大きな魅力と言えるでしょう。
映画「寄生獣 完結編」の評価と総評
「寄生獣 完結編」は、前編から続く物語をしっかりと締めくくる完成度の高い作品として、多くの観客から高い評価を受けています。
とくに注目されたのが、日本映画としては最高水準と言える映像技術です。
パラサイト同士の戦闘シーンやミギーの動きなど、細部にわたって作り込まれた映像は、原作ファンからも賞賛の声が集まりました。
また、ただのアクション映画に終わらない点も本作の魅力です。
「人間とは何か？」「生命の意味とは？」といった哲学的な問いを、物語の随所に散りばめることで、深い余韻を残します。
とくに、パラサイトでありながら母性愛に目覚めた田宮良子の物語は、多くの観客の心を揺さぶり、感動的な場面として印象に残ります。
その一方で、原作からの変更点に関しては賛否が分かれました。
上映時間の制約から、一部の登場人物やエピソードが削除・簡略化されていることに、原作の熱心な読者からは戸惑いの声も上がっています。
とくに、終盤に登場する快楽殺人者・浦上の描写が大きく縮小されていたり、一部キャラクターの最期が原作と異なる点に、違和感を覚えたという意見もありました。
しかしながら、全体としては原作への深い敬意を持ちつつ、映画としての感動や迫力をしっかりと表現できていた点が、多くの観客に受け入れられた理由と言えるでしょう。
壮絶なビジュアル表現と、人間社会への鋭い問いかけを両立させた本作は、まさに見応えのあるエンターテインメント作品です。
原作ファンだけでなく、社会性のある物語や迫力ある映像を求める方にもオススメしたい一作です。
映画「寄生獣 完結編」のオススメの視聴者
「寄生獣 完結編」は、映像の迫力と物語の深みを兼ね備えた作品です。
とくに以下のような方には、強くオススメできます。
- SFアクションやサバイバル作品が好きな方
迫力満点の戦闘シーンや緊張感あふれる展開は、アクション映画を好む方にぴったりです。
パラサイトとの壮絶な戦いは、未知の脅威に立ち向かうサバイバルドラマとしても楽しめます。
緊張感に満ちた極限状態で描かれる人間ドラマは、息をのむ場面の連続です。 - 「人間とは何か？」といった深いテーマに興味がある方
本作は、ただの怪物退治では終わりません。
「生命の価値」「異種との共存」「環境破壊と人間の責任」といったテーマが重層的に描かれています。
複雑な倫理観や人間とパラサイトの対立に込められた哲学性は、思索的な物語を求める方にとって見応えがあります。 - 山崎貴監督の作品や、豪華な俳優陣の演技を堪能したい方
「ALWAYS 三丁目の夕日」や「永遠のゼロ」で知られる山崎貴監督による、美しく重厚な映像表現は本作でも健在です。
染谷将太／深津絵里／橋本愛／浅野忠信といった実力派俳優たちが織りなす演技合戦も必見です。
それぞれのキャラクターに込められた感情の深さが、作品にいっそうの厚みを加えています。
このように、「寄生獣 完結編」は、映像の迫力を求める方から、深いテーマをじっくり味わいたい方まで、幅広い層の観客に届く魅力を持っています。
興味を持った方は、ぜひ一度ご覧になってみてください。
映画「寄生獣 完結編」の視聴方法や配信プラットフォーム
映画「寄生獣 完結編」は以下の動画配信サービスで視聴することが可能です。
- 定期配信動画
Amazonプライムビデオ／U-NEXT／DMM TVプレミアムでは、映画「寄生獣 完結編」を追加料金なしで視聴することができます。 - レンタル・購入
FODプレミアム／AppleTV+では、映画「寄生獣 完結編」をレンタルすることができます。
配信状況は時期によって変更される可能性があるため、最新情報は各プラットフォーム、またはJustWatchで確認してください。
JustWatchについては「JustWatchアプリの使い方と活用法」にて詳しく解説しています。
映画「寄生獣 完結編」の関連情報
映画「寄生獣 完結編」は、壮大な物語の結末にふさわしい緊張感とメッセージ性に満ちた作品です。
物語をより深く味わいたい方に向けて、今回はとくにオススメの関連資料や映像を紹介します。
原作の背景や制作の舞台裏を知ることで、作品の奥行きをさらに感じることができるはずです。
寄生獣 グロ注意！CGメイキング阿部サダヲ必見！映画予告！ミギー動きの秘密が暴かれた！
本映像では、ミギーの不気味な動きや造形がどのように生み出されたのか、その秘密に迫ります。
阿部サダヲさんの演技とCGの融合も見どころで、視覚効果の仕組みに興味がある方には見逃せない内容です。
寄生獣 新装版 コミック 全10巻完結セット
映画で興味を持った方には、原作の新装版全10巻セットがとくにオススメです。
人間と寄生生物の共存をめぐる葛藤を描いた壮大な物語は、「命」や「理性」といった普遍的な問いを投げかけます。
深いテーマと緊張感ある展開が魅力です。
寄生獣ミギー 悪魔の言葉 １００の名言 (ＫＣデラックス)
ミギーの冷静かつ鋭い言葉を100の名言としてまとめた一冊です。
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CGWORLD (シージーワールド) 2015年 01月号 vol.197 (特集:映画「寄生獣」、3DCG×広告グラフィック))
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映画「寄生獣 完結編」の類似作品の紹介
「寄生獣 完結編」のように、異質な存在との共生や、人間とは何かを問うテーマを持つ作品には、心を揺さぶられる魅力があります。
ここでは、とくに本作を楽しんだ方にオススメしたい関連作品を紹介します。
- 「寄生獣 －ザ・グレイ－」（2024年・韓国）
原作漫画「寄生獣」をもとに、韓国を舞台に再構築された配信ドラマです。
寄生生物による脅威と、それに立ち向かう人間の姿を描きつつ、異なる文化的背景を活かした独自の物語が展開されます。
原作に忠実な要素と新たな解釈が絶妙に融合していて、既存のファンにも新鮮な驚きを与える作品です。 - 「アップグレード」（2018年・アメリカ）
近未来を舞台に、AIチップを埋め込まれた主人公が、そのAIと対話しながら復讐の道を進む物語です。
「寄生獣」のミギーと新一の関係性に通じる共生と葛藤が描かれていて、内なる声とのやり取りが印象的です。
自身の意志と異なる存在とともに生きることの意味を、アクションとサスペンスを交えて問いかけてきます。 - 「七夕の国」（2024年）
「寄生獣」と同じく岩明均による原作を映像化した作品です。
平凡な青年がある日、“異能”に目覚め、日常から非日常へと踏み込んでいくストーリーは、じわじわとした緊張感に満ちています。
一見穏やかな始まりから、次第に明かされていく謎と壮大な展開に、惹き込まれること間違いありません。
これらの作品は、「寄生獣 完結編」に惹かれた方にとって、新たな視点や感動をもたらしてくれるはずです。
異なる舞台設定や演出でも共通するテーマを楽しみたい方は、ぜひご覧になってみてください。
映画「寄生獣 完結編」のよくある質問
- 映画「寄生獣 完結編」に続編の予定はありますか？
- 本作は「完結編」とあるといて、全2部作で物語が完結しています。
原作漫画の最終話までをしっかりと描いていて、現時点では続編の制作予定は発表されていません。
したがって、続きが気になる方は、前編と完結編の2本を通して観ることで、物語の全体像をしっかりと味わうことができます。
- 原作漫画と映画版では、どこが違うのですか？
- 大きな流れは原作に沿っていますが、映画ならではの演出や再構成がいくつか見られます。
とくに映画版では、「母親」というテーマがより強調されていて、主人公・新一の母との関係や、田宮良子が母性に目覚める場面が深く掘り下げられています。
また、原作に登場するフリーライターの倉森、刑事の平間、快楽殺人鬼の浦上といった人物の描かれ方も一部異なります。
映画の尺に物語を収めるため、役割や結末が変更されているのです。原作との違いを楽しみながら観るのもひとの醍醐味と言えるでしょう。
- ミギーの声と動きは誰が演じているのですか？
- ミギーの声を担当しているのは、俳優の阿部サダヲです。
さらに、阿部サダヲは声の演技だけでなく、実際に動きを演じるためにモーションキャプチャー用の特殊なスーツを着て、ミギーの動きを演じています。
この演技が映像に反映され、CGキャラクターであるミギーに生命感と豊かな表情が吹き込まれました。
声と動きの両面からミギーを支えた阿部サダヲの演技は、本作における見どころのひとつです。
まとめ
この記事では、映画「寄生獣 完結編」について、あらすじや登場人物、見どころ、そして込められたテーマまで、幅広くご紹介しました。
最後に、内容を整理して振り返ってみましょう。
- 岩明均による名作漫画を、山崎貴監督が実写化した2部作の後編。
前作で描かれた人間とパラサイトの衝突が、ついにクライマックスを迎えます。 - 染谷将太／深津絵里／橋本愛／浅野忠信ら豪華俳優陣の迫真の演技が光る。
それぞれのキャラクターが背負う葛藤や運命が、胸に迫る重厚な人間ドラマを生み出しています。 - 圧倒的な映像表現と深いテーマが融合した、見応えあるアクションと哲学的問い。
ミギーの動きや戦闘描写など、日本映画とは思えぬ迫力の映像も大きな見どころです。 - 映画版独自の主題「母親」が、物語にさらなる深みと感動を与える。
田宮良子の描写を通じて、「愛とは何か？」「母とは何か？」といった根源的な問いが投げかけられます。
「寄生獣 完結編」は、ただのSFアクション映画ではありません。 人間という存在の本質を問い、観る者の心に長く残る衝撃を与える作品です。
人間とパラサイト、相容れぬはずのふたつの種がたどり着く未来を、ぜひあなた自身の目で確かめてください。
