2003年、映画「マトリックス」三部作が世界中で話題となっていた最中に、ひとつの意欲作が登場しました。
それが「ENTER THE MATRIX(エンター・ザ・マトリックス)」です。
このゲームは、単なる映画のゲーム化作品ではありません。
映画「マトリックス リローデッド」と同じ時間軸で進行し、映画本編では描かれなかった空白のストーリーを、プレイヤーが自らの手で体験できるという、画期的な試みでした。
脚本と監督は、映画と同じくウォシャウスキー姉弟が担当。
ゲーム専用に撮影された実写映像は約1時間にもおよび、その映像美と本格的な演出は当時のファンを驚かせました。
プレイヤーが操作するのは、主人公ネオではなく、反乱軍の船員であるナイオビとゴースト。
彼らの視点で、映画の裏側で起きていたもうひとつの戦いを追体験できる構成になっていて、世界中のマトリックスファンから熱い注目を集めました。
この記事では、「ENTER THE MATRIX」の基本的な内容から、プレイヤーがハマるやり込み要素、さらには実際に遊んだ人たちの感想や評価まで、詳しく解説していきます。
スピード感あふれるアクション。
哲学的な要素を含んだ奥深いストーリー。
そして、さまざまな挑戦的システム。
本作は発売当初、グラフィックや操作性の未熟さから一部メディアで厳しい評価を受ける一方、映画の世界観を深掘りする追加ストーリーや実写映像のクオリティは映画ファンから一定の支持を得ました。
この記事が、あなたが「ENTER THE MATRIX」の世界に足を踏み入れるべきかどうかを考える一助になれば幸いです。
ENTER THE MATRIXとは?基本情報と注目ポイント

映画「マトリックス」の世界を忠実に再現しながらも、ゲームならではの体験を提供した作品が「ENTER THE MATRIX」です。
このゲームは、映画の映像美や哲学的なテーマを活かしながら、プレイヤーが自らの手で“マトリックス”の世界を体感できるという新しい試みとして登場しました。
ここでは、「ENTER THE MATRIX」の基本的な内容から、プレイヤーがハマるやり込み要素、さらには実際に遊んだ人たちの感想や評価まで、詳しく解説していきます。
対応プラットフォームと価格情報
対応機種 | PlayStation 2/Xbox/ニンテンドーゲームキューブ/Microsoft Windows(PC) |
通常版の価格 | 7,800円(税別) |
限定版の価格 | 8,800円(税別、コレクターズ・エディション) |
発売日 | 日本発売は2003年6月19日、北米は5月14日 |
発売元 | Infogrames(ATARIブランド) |
開発元 | Shiny Entertainment |
ジャンル | アクションアドベンチャー |
※価格は発売当時のものです。コレクターズ・エディションには、シリアルナンバー付きの限定Tシャツなどが同梱されていました。
映画を超える!システム面の魅力とは
本作の最大の魅力は、映画「マトリックス」のような超人的アクションを、プレイヤー自身が操作できる点にあります。
中でも注目されたのが「フォーカス」と呼ばれる特殊なシステムです。
このフォーカスを発動すると、ゲーム内の時間がスローモーションになり、敵の銃弾を避けたり、壁を駆け上がったり、空中で銃撃を加えたりと、まさに映画のような動きが可能になります。
この演出はただの演出ではなく、敵に囲まれた状況を切り抜けるための戦術としても重要な役割を果たしました。
さらに、物語の主役はネオではなく、ナイオビとゴーストという二人の登場人物です。
プレイヤーはどちらかのキャラクターを選び、映画「マトリックス リローデッド」と同時進行する別視点の物語を体験することになります。
彼らの活躍がネオたちの戦いにどう関わっていたのか?
その裏側に触れられる構成は、ファンにとってとくに魅力的でした。
また、ゲーム内には「ハッキングモード」も搭載されていて、コマンド入力によって隠し武器やスキルがアンロックできるなど、作品の世界観にふさわしい遊び心も用意されています。
通常版と限定版の違いと選び方
当時の「ENTER THE MATRIX」には、通常版と「コレクターズ・エディション」の2種類が用意されていました。
- 通常版
ゲーム本編のみ - 限定版(Collector’s Edition)
ゲーム本編に加え、シリアルナンバー入りの限定Tシャツを同梱
価格の差は1,000円程度でしたが、ゲームの内容自体に違いはありません。
ただし、限定Tシャツなどの付属品は、熱心なファンにとって大きな魅力でした。
現在このゲームを入手するには、中古市場を探す必要があります。
ゲームの内容だけを楽しみたい方は通常版で十分ですが、未開封のコレクターズ・エディションを見つけることができれば、それは「マトリックス」という文化の一部を象徴する貴重な資料になるかもしれません。
また、プレイ環境を選ぶ際にも注意が必要です。 とくにPC版では操作性や不具合の報告が多くありました。
安定したプレイを求めるなら、PlayStation 2版やXbox版がオススメです。
ENTER THE MATRIXのやり込み要素&攻略の深さを徹底解析
映画本編では描かれていないサイドストーリーを体験できるほか、ハッキングシステムやキャラクター選択による演出の違い、隠し要素など、やりこみ要素も一部用意されていました。
ここでは、「ENTER THE MATRIX」の基本的な内容から、プレイヤーがハマるやり込み要素、さらには実際に遊んだ人たちの感想や評価まで、詳しく解説していきます。
探究心を刺激する仕掛けとキャラクター選択
本作の魅力のひとつが「ハッキングシステム」です。
これは、メニュー画面からアクセスできるコマンド入力型のモードで、特定のコードを入力することで、隠された武器やスキル、さらには裏設定に関する情報などを解放できます。
このシステムは、まさに自分がマトリックスのハッカーになったような感覚を味わえる仕組みで、探究心の強いプレイヤーにはとくに魅力的な要素でした。
また、ゲームの開始時にナイオビとゴースト、どちらかのキャラクターを選ぶことになります。
選んだキャラクターによって一部のステージや演出が異なり、たとえばカーチェイスではナイオビが運転、ゴーストが銃撃を担当するなど、役割分担が明確です。
一度クリアした後、もう一方の視点で再プレイすることで、新たな展開や背景が見えてくる構成になっていて、物語の理解も深まります。
さらに、隠し要素として2人対戦モードも搭載されていて、友人と一緒にマトリックスさながらのカンフー対決を楽しむことも可能です。
映画のような戦闘体験と高まる難易度
序盤こそ比較的プレイしやすい難易度ですが、物語が進むにつれて敵の強さは一気に増していきます。
とくにSWATのような重装備の敵が登場するステージでは、正面突破だけでは太刀打ちできません。
ここで鍵となるのが、壁を走る、ドッジ(回避)、フォーカスといったアクロバティックな動きの活用です。
とりわけフォーカスは、ゲーム内の時間をスローモーションにすることで、銃弾をかわしながら反撃に転じる、映画さながらの立ち回りを可能にします。
エージェントは銃弾を容易に回避する極めて強力な敵で、正面対決は困難です。
物語終盤では多数のエージェント・スミスが登場し、正面からの突破は極めて困難となりますが、戦術や装備、フォーカスを駆使することで状況を切り抜けることも可能です。
この場面では、勝つことはほぼ不可能で、ひたすら逃げることが唯一の選択肢となります。
こうした強敵との遭遇によって、マトリックス世界の恐ろしさと緊張感がよりリアルに伝わってきます。
効率的に楽しむためのコツと攻略法
本作を最大限に楽しむためには、いくつかのポイントを押さえておくことが重要です。
まず何より大切なのが、「フォーカス」ゲージの管理です。
フォーカスは強力ですが、使用できる時間には限りがあります。
敵の攻撃が激しい場面や、回避が困難な状況など、ここぞというタイミングで使うことが勝敗を分けるポイントとなります。
戦闘では、銃撃と格闘を組み合わせたコンビネーション攻撃が効果的です。
接近戦で強力なコンボを叩き込んだ後、追撃で銃撃を加えるといった流れを意識することで、よりスムーズに敵を倒せます。 また、壁や柱などの障害物を活用して、壁ジャンプからのキックなどアクロバティックな技を繰り出すことも戦略のひとつです。
そして、前述したハッキングシステムを積極的に活用することも、やりこみ派の楽しみ方です。
インターネット上では、当時さまざまな隠しコマンドが出回っていて、それらを入力することで、通常プレイでは入手できない強力な武器や特殊能力を使うことができました。
二周目以降は、これらの要素を活かして、まるで無双のように敵を蹴散らすプレイスタイルも可能になります。
マトリックスの世界に没入し、隠されたすべての要素を自らの手で解き明かす。
それこそが、「ENTER THE MATRIX」の真の魅力なのです。
各プラットフォーム別体験レビューの調査

「ENTER THE MATRIX」は、当時の主要なゲーム機であるPlayStation 2/Xbox/ゲームキューブ/パソコンでも発売されました。
しかし、どの機種で遊ぶかによって、ゲーム体験には少なからず違いがありました。
ここでは、各プラットフォームごとの特徴や評価をわかりやすくまとめてご紹介します。
コンソール版(PS2/Xbox/GameCube)の特徴・評判
家庭用ゲーム機版は、「ENTER THE MATRIX」の基準となるバージョンとされ、多くのユーザーがこの環境でプレイしました。
プレイヤーからは、映画のようなアクションが体験できる点は高く評価されつつも、いくつかの技術的な課題も指摘されています。
まず、グラフィックについては当時の基準から見ても飛び抜けたクオリティではなく、キャラクターの造形や背景のテクスチャが粗いという声がありました。
とくにPlayStation 2版は、ほかの機種に比べて表現力の面でやや劣ると感じられていたようです。
操作性についても、慣れるまではややクセがありました。
プレイヤーが意図しない方向へカメラが動くことがあり、それがストレスの原因となることもあったようです。
とはいえ、こうした欠点を補って余りあるのが、作品全体に漂う「マトリックスの世界観への没入感」です。
映画と同じ俳優による実写映像、そして本編とリンクするストーリー展開は、ファンにとってたまらない魅力だったと言えるでしょう。
総合的に見て、コンソール版は技術的な粗さはあるものの、アクションや世界観の楽しさをしっかり味わえるバランスの取れたバージョンと言えます。
PC版との違い・グラフィック・操作感の比較
一方、パソコン版は「高性能な環境でプレイできるはず」と期待されていたにもかかわらず、多くの不具合によって「失敗した移植」と評されることが多いバージョンでした。
理論上は最も優れた性能を引き出せる環境であるにもかかわらず、最適化が不十分で、動作が不安定になる場面が多々ありました。
高解像度に対応しているものの、家庭用機版の素材をそのまま引き伸ばしたような印象が強く、映像美に物足りなさを感じるプレイヤーも多かったようです。
とくに問題視されたのが、操作性です。
もともとゲームパッド操作を前提に作られていたため、パソコンでのキーボードとマウスによるプレイは不自然さが残り、爽快感に欠けるという意見が多数見られました。
キャラクターの移動や照準が思うようにいかず、結果としてストレスを感じる場面が増えてしまったようです。
このため、パソコン版を遊んだユーザーの中には「思ったより楽しめなかった」と感じる人も少なくありませんでした。
ただし、現在では有志によって作成された修正パッチ(Widescreen Fixなど)を適用することで、ある程度は快適なプレイが可能となっています。
それでもなお、安定性や操作性に不安がある点から見て、パソコン版はやや上級者向けと言えるでしょう。
ENTER THE MATRIXの評判・ネット上での反応

「ENTER THE MATRIX」は、発売当初から今に至るまで、ネット上でいろいろな意見が飛び交っている作品です。
とくに、期待していた人たちの声が大きかったぶん、「ちょっと思ってたのと違った…」という反応も目立ちました。
実際、「Enter the Matrix 評判」や「Enter the Matrix 感想」で検索してみると、最初に目に入るのは「期待外れだった」という厳しいコメントなんです。
その理由として多く挙がっているのが、グラフィックの粗さやバグの多さ、「同じことの繰り返しに感じる」といったゲームプレイの単調さでした。
「マトリックスってもっとスタイリッシュな世界観じゃなかった?」と感じた人も多かったようで、三人称視点のカメラの動きが不自然だったり、ドライビングパートの操作がストレスだったりと、細かいところの完成度にがっかりする声もありました。
それに、「なんで主人公がネオじゃないの?」という意見も根強いです。
映画を見て「ネオを操作できるのかも」と期待していた人にとっては、ナイオビとゴーストを操作する構成がちょっと物足りなく感じられたのかもしれません。
でも、すべてが悪い評価というわけではありません。
「ENTER THE MATRIX」を高く評価している人たちもたくさんいます。
とくに、映画「マトリックス」シリーズの熱烈なファンたちからは「このゲーム、実はかなり貴重な体験ができる」といった声が上がっています。
その理由のひとつが、ゲームのためだけに撮影された1時間以上の実写映像です。
「この映像が観られるだけでプレイする価値あるよ」と感じている人も多くて、映画本編では語られなかった“空白の時間”を補完できるのがポイントです。
「映画のミッシングリンクが埋まっていく感じが最高」なんて声もありました。
もちろん、操作性の悪さやバグに関してはファンも認めています。
でも、それでも「フォーカス」を使って敵を一掃していくアクションの爽快感はしっかりあって、「やっぱりこの世界観で動けるのが楽しい!」と感じている人もいるんです。
中には「多少不器用でも、そこが味だよね」とゲームの荒削りな部分すら楽しんでいるプレイヤーもいて、ちょっとほっこりさせられます。
結局のところ、このゲームに何を求めるかで評価は大きく変わります。
「完璧なアクションゲーム」を期待していた人には厳しく映ったかもしれませんが、「マトリックスの世界に入り込みたい!」という気持ちでプレイすれば、唯一無二の体験ができる作品だったのは間違いないと思います。
ENTER THE MATRIXの総合評価

「ENTER THE MATRIX」は、ゲーム史の中でも「大きな挑戦と、それを支える技術力とのギャップ」が話題になった作品として記憶されています。
完成度の高い傑作というよりは、試みの面白さと未完成さが入り混じった、いわば粗削りなアクションゲームといえるでしょう。
この作品が評価される一番の理由は、映画と連動した前代未聞のメディアミックス展開にあります。
映画本編と物語を共有しながら、その裏側を描き出したことで、「あのとき別の場所では何が起きていたのか?」というファンの疑問に明確な答えを提示しました。
ゲーム内でしか見ることのできない実写映像も豊富に盛り込まれていて、マトリックスという作品世界にさらに深みを与える役割を果たしています。
また、時間の流れを操る「フォーカス」システムによるアクションは、プレイヤーに非日常的な力を体感させるという点で非常に優れていました。
敵の攻撃をスローモーションでかわしながら反撃するその演出は、マトリックスの世界を自分の手で動かしているという没入感をもたらしてくれます。
ただし、こうしたコンセプトの素晴らしさとは裏腹に、ゲーム全体の完成度については課題が多く残されています。
グラフィックは当時としても洗練されているとは言い難く、操作性にも問題がありました。
カメラワークはプレイヤーの意図とずれる場面が多く、ドライビングパートではコントロールが効きにくくなる場面も見受けられます。
加えて、バグの頻発やテンポの悪さも快適なプレイの妨げになっていました。
こうした技術的な未熟さは、複数のプラットフォームへの同時展開や、タイトな開発スケジュールの影響によるものかもしれません。
いずれにせよ、ゲームとしての細部までの作り込みに関しては、どうしても粗さが目立ってしまいます。
最終的に「ENTER THE MATRIX」は、マトリックスのファンに向けた作品としては価値がある一方で、純粋なアクションゲームとして楽しみたい人にとっては物足りなさを感じる内容かもしれません。
もしあなたがマトリックスの世界観や物語を深く知りたいと願うのであれば、この作品はその期待にしっかり応えてくれることでしょう。
その体験は、他のゲームでは味わえない、唯一無二のものとなるかもしれません。
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ENTER THE MATRIXはこんな人にオススメ

誰にでもオススメできるわけではありませんが、「このタイプの人ならきっと楽しめる」という明確な傾向があります。
以下に当てはまる方であれば、このゲームの魅力を十分に味わえるでしょう。
このゲームをオススメしたいのは、こんな方です。
- 映画「マトリックス」三部作を心から愛している人
映画の裏側を描いたオリジナルストーリーや、本作だけの実写映像は、ファンにとって貴重な体験となります。
ナイオビやゴーストの視点から、物語の別の側面を知りたい方にはとくにオススメです。 - 2000年代初頭のゲームの雰囲気を楽しみたい人
操作性の荒さや不親切なシステムなど、当時のゲーム特有の「クセ」が残る本作は、レトロゲーム好きにぴったりです。
少し不便でも、その時代の空気感ごと楽しめる人には魅力的に映るはずです。 - ゲームにおいてストーリーや世界観を重視する人
アクションの完成度よりも、物語に没入できるかどうかを大事にする方にとって、このゲームは価値ある一本です。
多少の技術的な粗さがあっても、マトリックスの世界を深く知るという目的があれば十分に満足できるでしょう。
本作は、誰にでも広く受け入れられるタイプのゲームではありません。
アクションゲームとしての快適性や最新の完成度を重視する方には不向きですが、映画ファンやレトロゲーム好き、そして物語・世界観に没入したい方にはオススメできる作品です。
ENTER THE MATRIXの関連情報

ENTER THE MATRIXは、映画「マトリックス リローデッド」と世界観を共有するゲーム作品です。
ここでは、作品の魅力をより深く味わうための情報をまとめました。
これからプレイする方も、すでに遊んだことがある方も、ぜひ参考にしてください。
Making Enter the Matrix The Game
ENTER THE MATRIXでは、反乱軍の宇宙船「ロゴス」の船長ニオベと、一等航海士ゴーストの視点で物語が展開します。
ニオベは俊敏な動きと優れた戦闘能力を備えたキャラクターで、あらゆる敵を圧倒するアクションが魅力です。
※英語のみですがこだわりが伝わってくる映像です。
映画マトリックスシリーズ
ゲームの世界観をより深く理解したい方には、映画「マトリックス」シリーズをあらためて観ることをとくにオススメします。
登場人物の関係や、仮想世界マトリックスの成り立ちを把握することで、ゲームのストーリー展開にも納得がいくはずです。



ENTER THE MATRIXゲーム単体でも十分に楽しめる作品です。
しかし、映画や関連映像とあわせて体験することで、物語の奥行きやキャラクターの背景により深く触れることができます。
これからプレイする方も、すでにゲームを終えた方も、ぜひ一度関連映像をのぞいてみてはいかがでしょうか。
きっと、あらたな発見があるはずです。
ENTER THE MATRIXの類似作品の紹介

「ENTER THE MATRIX」に興味を持った方、あるいはプレイしてみたいけれど「古さや粗さが気になる…」という方もいるかもしれません。
んな方に向けて、似たテーマやアクション表現を持ち、マトリックス的な世界観を楽しめるゲームをご紹介します。
どれも作品ごとに魅力の方向性が異なりますので、自分に合った一本を見つける参考になれば幸いです。
マトリックスのような体験ができる、類似作品はこちらです。
- 「マトリックス パス・オブ・ネオ」(2005年)
対応機種:PlayStation 2/Xbox/パソコン
「ENTER THE MATRIX」の後に登場した公式ゲームで、今度の主人公はネオ本人です。 映画1作目から3作目までのストーリーをプレイヤーの手で追体験できる構成となっていて、象徴的なシーンが多数登場します。
「ネオになって戦いたい」というファンの夢を叶えてくれる一作です。
演出や操作にやや粗さはあるものの、爽快感と映画との一体感はしっかり味わえます。 - 「マックス・ペイン」シリーズ
対応機種:パソコン/PlayStation 2/Xbox
「ENTER THE MATRIX」にも採用された、スローモーション・アクション(バレットタイム)の原点とも言える作品です。
重厚なストーリーとスタイリッシュな銃撃戦を両立させた構成で、独特の暗い世界観と二丁拳銃によるアクションが魅力です。
スピード感と戦略性のあるバトルを求める方には、とくにオススメです。
これらの作品は、「ENTER THE MATRIX」が挑戦した世界観やアクション性を、それぞれ別の形で表現しています。
マトリックスのような没入感やスタイリッシュな演出が好きな方にとって、次に進むべき“仮想世界”となることでしょう。
気になった作品があれば、ぜひチェックしてみてください。
ENTER THE MATRIXのよくある質問

- 「ENTER THE MATRIX」に続編はあるの?
- 直接的な続編と呼べるゲームは、現時点では存在していません。
しかし、2005年には映画の主人公ネオを操作できる「マトリックス パス・オブ・ネオ」が発売されています。
これは続編というより、ファンから多く寄せられた「ネオを操作してみたい」という声に応えるかたちで生まれた、姉妹作のような位置づけの作品です。
また、かつてはオンライン専用のMMORPG「マトリックス・オンライン」も展開されていて、マトリックスの世界観はゲームの中でさらに広がりを見せていました。
- 今からでもプレイできる?
- はい、現在でもプレイすることは可能です。
ただし、本作は2003年に発売されたタイトルのため、プレイには当時のハードやディスクが必要となります。
最も手軽なのは、PlayStation 2や初代Xbox、ゲームキューブのいずれかの本体と、対応ソフトを中古市場で探す方法です。
パソコン版を入手した場合、当時のPCとOSでないと動作しない可能性が高いので、PlayStation 2や初代Xbox、ゲームキューブのいずれかの本体を入手する方が良いと思います。
- 映画を見ていなくても楽しめる?
- 映画を観ていない状態でのプレイは、正直なところ、かなり厳しいと感じるかもしれません。
本作は映画「マトリックス リローデッド」と密接にリンクした内容になっていて、映画の知識があることが前提となっています。
キャラクター同士の関係性、専門用語、ストーリーの流れなど、前提を知らないと理解が難しく、物語に入り込むのが困難です。
少なくとも、映画「マトリックス」と「マトリックス リローデッド」の2作は事前に観ておくことを強くオススメします。
そのうえでプレイすれば、ゲームの世界観をより深く味わうことができるはずです。
まとめ
今回は、2003年に発売された意欲作「ENTER THE MATRIX」について、その魅力と課題の両面から詳しくご紹介しました。
ここで、記事の要点を整理しておきます。
- 映画「マトリックス リローデッド」と同時進行するストーリー構成と、本作限定の1時間以上におよぶ実写映像は、当時として画期的な試みでした。
- 時間を自在に操る「フォーカス」システムを活用した戦闘は、マトリックスらしい非現実的なアクションを体感できる、本作の中心的な魅力です。
- その一方で、グラフィックの粗さや不安定なカメラワーク、多発するバグなど、ゲームとしての完成度には数々の課題があります。
- そのため、本作は純粋なアクションゲームとしては評価が分かれるものの、映画の世界観を補完したいファンからは高く支持されています。
- 洗練された操作性や現代的な快適さを求める方には向かず、マトリックスの世界にどっぷり浸りたい熱心なファン向けの作品です。
「ENTER THE MATRIX」は、決して完成されたゲームではありません。
しかし、その唯一無二のコンセプトとマトリックス愛にあふれた構成は、発売から20年以上経った今も、確かな存在感を放ち続けています。
この記事が、「自分はこの世界に飛び込むべきかどうか」を考えるひとつのきっかけになれば幸いです。
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