「代紋TAKE2」は、木内一雅氏が原作、渡辺潤氏が作画を担当した、タイムスリップ要素のある本格任侠漫画です。
1990年から2004年まで「週刊ヤングマガジン」で連載され、単行本は全62巻という長期連載となりました。
物語の主人公は、ぱっとしないチンピラのヤクザです。
死をきっかけに10年前へとタイムスリップし、未来の出来事を知っているという大きな「武器」を手に入れ、もう一度人生をやり直していきます。
過去をやり直す中で、組の中での立場を変えようともがき、仲間や敵との関係に向き合いながら、少しずつ成長していく姿が描かれます。
本作は、派手な抗争だけを描く極道漫画ではありません。
主人公の成長物語としての面白さにくわえて、宿命に導かれるようなライバルとの対立、1970年代後半から1980年代にかけての空気感や世相が細かく描き込まれている点も、大きな見どころといえます
この記事では、「代紋TAKE2」のあらすじや主な登場人物、作品全体の魅力について触れていきます。
大きな結末の種明かしは避けつつ、「これから読んでみたい」と感じてもらえるように、丁寧に解説していきます。
本の情報

| 出版年月 | 1990年7月~2004年 |
| 著者 | 原作:木内一雅、作画:渡辺潤 |
| 出版社名 | 講談社 |
| 発行形態 | B6判 |
| 巻数 | 全62巻 |
| 価格 | 534円~565円 |
| ISBNコード | 9784061022157 (1巻) |
「代紋TAKE2」のあらすじ
僕の漫画家人生はここから始まりました。下手くそなのも含めて楽しんで下さい!😆 https://t.co/FqIdkRLJhH
— 渡辺 潤 (@Junwatanabe1968) July 31, 2023
「代紋TAKE2」のあらすじは、主人公・阿久津丈二の人生が突然大きく動き出すところから始まります。
舞台は1989年。新宿の小さなヤクザ組織「海江田組」に所属する丈二は、31歳になっても組の中で評価されず、誰からも頼られない日々を過ごしていました。
そんなある日、弟分に鉄砲玉を命じられ、逃げる途中で自滅し、丈二はあっけなく命を落としてしまいます。
しかし、次に目を開けると、そこは10年前の1979年。
自分の人生が狂い始めた、大学の応援団員との喧嘩に負けたあの日へと戻っていたのです。
もう一度やり直せると気づいた丈二は、未来の出来事を覚えているという大きな力を使い、過去の失敗を避け、極道の世界で成り上がることを心に決めます。
未来を知る男の第二の人生が、ここから始まっていきます。
しかし、丈二の前には、生涯を通して宿敵となる江原慎吾という冷酷な男が立ちはだかります。
その存在は、丈二の新しい人生を大きく揺るがし、避けられない因縁の戦いへとつながっていきます。
丈二の人生やり直しは、静かな決意ではなく、血で血を洗う壮絶な闘いの幕開けでもあったのです。
「代紋TAKE2」の登場人物紹介
構図もデッサンも…決して上手い絵ではない。だが、若い時の絵は勢いがあるんだよなぁ。
二度と再現出来ない不思議。
コントロールできない…ここら辺が人間ならではの魅力。 pic.twitter.com/EHvLurVc2n— 渡辺 潤 (@Junwatanabe1968) December 13, 2024
阿久津丈二(あくつ じょうじ)
物語の中心となる主人公です。
1979年当時21歳のときに人生を変える出来事に直面し、その後、思いがけない形で「やり直しの機会」を得ます。
過去の経験を胸に、仲間との関わりを通して少しずつ成長し、しだいに組の中でも信頼される存在へと変わっていきます。
人としての葛藤や成長が丁寧に描かれていて、本作全体を支える人物です。
島村カオリ(しまむら かおり)
新宿で働くホステスで、丈二より4歳年上の女性です。
面倒見がよく、仲間から自然と頼られる優しさを持っています。
最初はすれ違う場面もありますが、関係が深まるにつれて信頼が芽生え、人情味あふれる存在として描かれます。
美也子(みやこ)
前の人生では丈二の妻となる人物です。 学生時代に丈二と出会い、共に過ごす中でしだいに性格にも変化が表れます。
外見よりも内面の強さが印象的で、組み技を得意とする意外な一面もあります。
カオリとは恋のライバルでありながら、深い友情を結ぶ重要な人物です。
浅野洋一(あさの よういち)
海江田組の若い組員で、丈二の舎弟です。
軽い性格に見えますが、心の奥には迷いも抱えています。
物語が進むにつれて大きく成長する人物のひとりで、丈二の近くに戻った後は武闘派としての才能を見せます。
浜田正人(はまだ まさと)
丈二の五分の兄弟分で、仲間想いの青年です。
前の人生とは異なる道を歩むことになり、運命に翻弄されていきます。
その存在は丈二だけでなく、周囲にも多くの影響を与える人物です。
斎藤聡(さいとう さとし)/サトシ
物語の序盤から深く関わる青年で、責任感が強く頼れる存在です。
大学時代は応援団の親衛隊隊長として仲間を率いていました。
丈二との出会いが彼の人生にも大きな変化をもたらし、後に重要な立場で物語に関わっていきます。
近田勇(ちかだ いさみ)
阿久津組の若頭となる人物です。
大学出身で頭の回転が速く、経営面でも組を支える頼もしい存在です。
力だけでなく知略も兼ね備えた人物として描かれます。
土橋歳実(どばし としみ)
阿久津組の幹部のひとりです。
熱い気質の持ち主で、仲間との絆を強く大切にします。
大きな事件を経て人生が変化しますが、丈二との関係も揺れ動きながら再び絆を取り戻していきます。
沖田哲(おきた つとむ)/ツトム
関東菊水会に所属する元プロボクサーです。
ある出来事を通じて丈二と知り合い、深い絆が生まれます。
カオリに想いを寄せる場面も描かれ、人間味あふれる人物のひとりです。
友情と葛藤が交差する、印象的なキャラクターです。
江原慎吾(えばら しんご)
丈二の兄筋にあたる人物で、経済面に強い実力を持つ男です。
野心家でありながら、掴みどころのない一面も併せ持っています。
丈二とは異なる立場で動くことが多く、物語に緊張感を与える存在です。
山崎忠義(やまざき ただよし)
海江田組の組長で、義理や筋を重んじる昔気質の親分です。
丁寧な叱咤もできる温かい人物であり、丈二にとっても大きな道しるべとなります。
組内外から信頼を集める、人望あるキャラクターです。
大西康雄(おおにし やすお)
海江田組の若頭であり、大西組組長です。
的確な判断力を持ち、組の運営を支える重要な人物です。
丈二の成長を静かに見守る姿も描かれています。
安田登(やすだ のぼる)
関東菊水会の会長です。
緊張を生む組織間の対立に深く関わり、物語の大きな流れを動かす人物です。
強い存在感を放ちながら、物語全体に影響を与えていきます。
「代紋TAKE2」をネットで調べた他の読者の声

「代紋TAKE2」についてネットで調べると、今でも多くの読者が思い思いの感想を語っています。
連載が終わってから長い時間が過ぎているにも関わらず、作品の細かな場面の考察や、衝撃的な展開についての意見が活発に書き込まれているのが印象的です。
読者の声の中でもとくに多いのが、主人公・阿久津丈二への共感と賞賛です。
一度目の人生では弱さを抱え、惨めな最期を迎えた人物が、二度目の人生では義理を重んじ、仲間への思いを大切にしながら強く変わっていく姿に心を動かされたという声が多く見られます。
丈二が自分の選択によって仲間の運命が変わってしまう苦しみと向き合う場面に、「胸が締めつけられる」と語る読者も少なくありません。
どんな状況でも諦めずに進もうとする姿には、「応援したくなる」という声が寄せられています。
作品を語るときに外せないのが、賛否が大きく分かれた最終回についての声です。
物語の終わり方をめぐって、ネット上には率直な感想が今でも残されています。
「ひどい」「あの終わり方は衝撃だった」といった辛口の意見がある一方で、結末の背後にある意図を読み取ろうとする人もいます。
ある読者は「丈二が何者かに操られていた構図は、私たちの人生も誰かの意志に左右されているのではと感じさせる」と語っています。
また別の読者は「物語が突飛な方向へ進む流れそのものが、作品の構造を映す仕掛けだったのではないか」と深く読み解いています。
意見が分かれるほど、強い印象を残した作品だといえるでしょう。
作品の特徴として語られることが多いのが、暴力描写の激しさです。
「耳や腕が飛ぶ」といった表現が語られるほど、強烈な場面もありますが、読者の多くは「厳しい世界を描くために必要な描写だ」と肯定的に受け取っています。
「エグいがリアリティがある」という声は、とくに多く見られる意見のひとつです。
そのほかにも、当時の空気を覚えている世代からは「80年代の日本の雰囲気が懐かしい」という声が寄せられています。
また、「江原との対立が熱い」「脇役がしっかり描かれていて魅力的」といった感想も多く、作品を支えるキャラクターの存在感の強さもうかがえます。
全体として、「代紋TAKE2」は、斬新な設定と深みのある人物描写、語り継がれるほどの展開によって、現在でも読者の心をつかみ続けている作品だといえます。
長い年月を経ても語られ続けている理由が、これらの声からよく伝わってきます。
「代紋TAKE2」の評価と感想

「代紋TAKE2」は、ただの「ヤクザ漫画」とは言い切れないほど、強い独自性と深い物語性を持った作品です。
作中で大きな特徴となっているのが、「タイムスリップ」と「極道の世界」という異なる要素をひとつに重ねた点です。
当時としては珍しい組み合わせでしたが、主人公・阿久津丈二が過去の記憶を抱えたまま再び人生を歩み直すという展開は、多くの読者の心をつかみました。
うだつが上がらなかった男が、過去の失敗と向き合いながら前へ進もうとする姿には、強い説得力があります。
丈二の物語は単なる「成り上がり」ではなく、一度目の人生で味わった後悔や悔しさに向き合い、仲間を大切にしながら筋を通して生きようとする姿が丁寧に描かれています。
とくに、自分の選択によって未来が変わってしまう重さに悩む場面は、「人はどう生きるべきか?」という問いかけのようにも感じられます。
最終章については、今でも多くの意見が交わされています。
読者によって結末の受け取り方が大きく異なり、驚きを持って語られる声もあれば、物語全体の意図を深く読み取ろうとする声もあります。
解釈が分かれるほど、読者に強い印象を残した作品であることが分かります。
また、背景として描かれる1979年から1989年の空気感も魅力のひとつです。
当時の街並みや人々の雰囲気、流行などがきめ細かく描かれ、時代を知る読者には懐かしく、知らない世代には新鮮に映る世界が広がっています。
作中には激しい描写もありますが、それらが裏社会の厳しさを示すための要素となり、多くの読者が肯定的に受け取っています。
僕自身も中学・高校の頃からこの作品を読み続けてきました。
丈二が二度目の人生で過去の自分と向き合い、成長していく姿に強く引き込まれました。
物語が進むほど世界が広がり、展開の規模も大きくなっていくため、読み切るまで飽きることがありませんでした。
何度も読み返していますが、年齢を重ねるほど感じ方が変わり、結末の解釈も少しずつ変化していくところがこの作品の面白さです。
総じて、「代紋TAKE2」は、独創的な設定と緻密な人物描写、そして忘れがたい展開によって、長い年月にわたり語り継がれてきた作品です。
読み終えたあとも心に残り続ける力を持ち、時代を超えて支持されてきた理由がよく分かります。
「代紋TAKE2」のオススメの読者層

「代紋TAKE2」は、物語の厚みや人物描写の深さから、幅広い読者に支持されてきた作品です。
その中でも、とくに楽しめる読者層にはいくつかの特徴があります。
以下のような方には、とくにオススメです。
- 成り上がり物語が好きな方
うだつの上がらなかった主人公が、困難を越えながら道を切り開く姿が描かれています。
未来の記憶を武器にしながらも、泥臭く葛藤し続ける人間味があり、強く感情移入できるはずです。 - 1979年から1989年の雰囲気を楽しみたい方
当時の街並みや流行、社会の空気が細かく描かれています。
その時代を知る方には懐かしく、知らない方には新鮮に映る魅力があります。 - 骨太な人間ドラマを求める方
本作は抗争だけでなく、仲間との絆や、宿敵との向き合い方など、濃い人間関係が物語を支えています。
生き方に迷いながらも進もうとする姿は、読み手の心にも響いてきます。
これらの特徴にひとつでも当てはまる方には、「代紋TAKE2」は強くオススメできる作品です。
ぜひ一度ページを開き、この世界観に触れてみてください。
これらに当てはまる方は、ぜひ一度「代紋TAKE2」を試し読みしてください。
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「代紋TAKE2」を読んだ方にオススメの類似漫画の紹介

「代紋TAKE2」の世界観や物語の魅力に引き込まれた方は、同じように楽しめる作品がいくつかあります。
物語の方向性や人物描写の深さなど、共通点を持つ作品を選びました。
以下の作品は、とくにオススメです。
- 「サンクチュアリ」(1990年~1995年)
池上遼一の迫力ある絵と、史村翔による重厚な物語が組み合わさった名作です。
政治と極道という二つの世界から、日本を変えようとする二人の青年が描かれています。
成り上がりの熱さと、大きな野望を持つ物語は「代紋TAKE2」と通じる部分が多く、社会的な背景に興味がある方にも向いています。 - 「新宿スワン」(2005年~2013年)
歌舞伎町を舞台に、スカウトマンとして裏社会を生きる若者が主人公です。
成長や葛藤、成功と失敗の積み重ねなど、リアルな裏社会の息づかいが感じられます。
現代の街を舞台とした物語が読みたい方にぴったりです。 - 「僕だけがいない街」(2012年~2016年)
過去に戻る能力を持つ主人公が、事件の真相と向き合うサスペンス作品です。
極道の世界ではありませんが、「過去を変える」「失敗をやり直す」というテーマが共通していて、先の読めない緊張感があります。
スリリングな展開を好む方にオススメです。
どの作品も、「代紋TAKE2」を読み終えたときの余韻をそのまま楽しめる魅力を持っています。
気になる作品があれば、ぜひ手に取ってみてください。
著者について

「代紋TAKE2」は、原作の木内一雅と作画の渡辺潤という二人の力が合わさって生まれた作品です。
それぞれの持ち味が物語に深みを与え、今も語り継がれる魅力につながっています。
木内一雅は、実弟・きうちかずひろによる「BE-BOP-HIGHSCHOOL」のストーリー構成に携わった経験を持つ漫画原作者です。
「代紋TAKE2」では、不良やヤクザの世界をリアルに描きながらも人間味あふれる登場人物を生み出し、読者が思わず感情移入してしまう魅力を持っています。
主人公・丈二をはじめ、登場人物それぞれの生き方が丁寧に表現されています。
一方、作画を担当した渡辺潤は、鋭く力強い劇画調の作風が持ち味の漫画家です。
アクションの迫力はもちろん、登場人物の表情に宿る緊張感まで細やかに描き分けています。
作品の世界観を支える重みや臨場感は、彼の描線から生まれていると言ってよいでしょう。
代表作「モンタージュ」では、昭和の未解決事件を題材にした重厚な物語が高く評価されていて、緻密な構成力にも定評があります。
木内一雅の人間ドラマと、渡辺潤の迫力ある作画。
この二人が揃ったからこそ、「代紋TAKE2」という唯一無二の作品が完成しました。
物語の奥行きやキャラクターの魅力、そして世界観の説得力は、二人の才能が重なり合った結果であると感じられます。
「代紋TAKE2」のよくある質問

- 最終回はどのような内容ですか?
- 物語の核心に触れるため詳しい内容は避けますが、予想もつかない衝撃的な結末を迎えます。
連載当時から今に至るまで賛否が分かれるほど、強い印象を残す終わり方です。
読者の間では「深い意味があるのでは?」と考察する声もあり、読み手によって受け取り方が変わる点が特徴といえます。
- グロテスクな描写は多いですか?
- はい、かなり多いです。舞台が極道の世界であるため、暴力的な場面や過激な描写が繰り返し登場します。
身体に関わる表現も直接的に描かれることがあり、苦手な方は注意が必要です。
ただ、その激しさが物語の緊張感を生み、世界観の説得力を支えているという見方もあります。
- ヤクザを題材にした漫画を読んだことがなくても楽しめますか?
- はい、十分に楽しめます。
本作にはタイムスリップの要素や、主人公の成長を描く物語が強く盛り込まれています。
そのため、裏社会に詳しくない読者でも自然と物語に引き込まれやすく、幅広い層が読み進められる内容になっています。
まとめ
この記事では「代紋TAKE2」の物語や魅力について、読みやすく整理して紹介しました。
読み進めていくことで、作品が長く愛されてきた理由がよく伝わってきます。
作品の特徴として、次の点が挙げられます。
- うだつの上がらないヤクザが過去へ戻り、人生をやり直していく物語
- 未来の記憶を生かしながらも、泥臭く進む成長の姿が印象的
- 宿命のライバルとの緊張感ある関係や、1979年から1989年の空気感が丁寧に描かれている
- 結末には賛否があるものの、多くの読者に強い衝撃を残した物語構造
ヤクザの世界を題材にしながらも、単なる抗争劇にとどまらず、深い人間ドラマとして読み応えのある作品です。
まだ手に取ったことがない方は、ぜひこの機会に味わってみてください。
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