2023年に自主制作のゲームとして登場し、世界的な話題となった「8番出口」。
その独特の世界観と遊びの仕組みは、多くの人を引きつけました。
今回ご紹介するのは、その公式の漫画化作品「8番出口」です。
作者は田村光久先生。
小学館から2025年8月28日に刊行されました。
物語の分類としては、緊張感や恐怖、怪異を描くホラーサスペンス作品に位置づけられます。
原作ゲームが持つ「日常に潜む非日常」の恐ろしさ。
果てしなく続く地下通路が生む圧迫感。
これらを漫画という表現手段でどう再構成しているのか?
この記事では、漫画「8番出口」がどのような作品なのかを、物語の核心に触れすぎない範囲で、あらすじと見どころを分かりやすく解説し、作品の魅力をお伝えします。
原作の愛好者はもちろん、まだ「8番出口」の世界に触れていない方にも、興味を持っていただける内容を目指しました。
本の情報

| 出版年月 | 2025年8月 |
| 著者 | 田村光久 |
| 出版社名 | 小学館 |
| 発行形態 | コミックス |
| 巻数 | 1巻(完結) |
| 価格 | 770円(税込) |
| ISBNコード | 9784091540799 |
漫画「8番出口」のあらすじ

この物語には、特定の主人公が存在しません。
さまざまな事情や背景を抱えた人々が、それぞれの日常からふとした瞬間に、あの奇妙な地下通路へと迷い込みます。
そこは、どこまでも続くかのように思える無機質な空間。
壁にはひとつの案内が掲げられています。
【ご案内】
- 異変を見逃さないこと。
- 異変を見つけたら、すぐに引き返すこと。異
- 変が見つからなかったら、引き返さないこと。
- 8番出口から出ること。
このシンプルなルールだけが、唯一の手がかりです。
彼らは、いつもと同じように見える通路に潜む、わずかな「異変」を探し出しながら、出口を目指して歩き続けます。
ある者は学業に悩み、ある者は人間関係に疲れ、またある者は将来への不安を抱えています。
そんな彼らの心の内の葛藤が、地下通路で遭遇する不可解な現象とシンクロしていくかのように描かれます。
なぜ彼らはこの場所に迷い込んでしまったのか?
そして、無事に「8番出口」から脱出することができるのでしょうか?
本作は、出口の見えない地下通路からの脱出劇であると同時に、登場人物たちが自らの人生と向き合う姿を描いたヒューマンドラマでもあるのです。
漫画「8番出口」の登場人物紹介

バスケ部員
練習の帰り道、ふとしたきっかけで地下通路に迷い込んでしまった若い男性。
バスケに打ち込んできた彼は、自分の過去や挫折と向き合いながら、次第に異変の正体を探っていきます。
彼の冷静さと瞬発力が、脱出の鍵を握ることになります。
女子高生3人組
同じく地下通路に迷い込んだ女子高生たち。
性格も考え方も異なる三人が、恐怖と不安の中で互いを支え合いながら進んでいきます。
友情の強さや人とのつながりが、暗闇の中で希望の光として描かれます。
チンピラ
粗暴な口調と鋭い目つきを持つ男性。
一見すると危険な存在ですが、心の奥には深い孤独と過去の痛みを抱えています。
他の登場人物との関わりを通して、彼の人間らしい一面が少しずつ明らかになっていきます。
学生と園児の兄妹
兄は大学生、妹はまだ幼い園児。 年の離れた兄妹が共に地下通路に迷い込み、互いを守りながら進む姿が描かれます。
妹を守ろうとする兄の責任感と、無垢な妹の言葉が、物語の中で大きな意味を持ちます。
おじさん
原作ゲームでも印象的な存在として知られるスーツ姿の中年男性。
漫画版でも、この「おじさん」は物語の核となる重要な人物です。
彼はただの通行人ではなく、異変の象徴であり、時には脱出の手がかりを示す存在として登場します。
その正体をめぐる謎が、作品全体の緊張感をさらに高めています。
漫画「8番出口」をネットで調べた他の読者の声

漫画「8番出口」は発売から間もないものの、すでに多くの読者から感想が寄せられています。
原作ゲームの人気の高さもあり、作品への注目度は非常に高いようです。
とくに印象的なのは、実際に読んだ人の「声」です。
「ただのゲームの漫画化じゃない。登場人物の心情が丁寧に描かれていて、人間ドラマとしての深みが増している」そんな感想が多く見られます。
また、「原作ゲームの不気味な雰囲気が、漫画ならではの描写で見事に再現されていて引き込まれた」という声も多く、原作を知る人ほど、その再現度に驚かされているようです。
中でも注目を集めているのは、ゲームでは描かれなかった登場人物たちの背景です。
「なぜ彼らが“8番出口”に迷い込んだのかが分かって、より物語に感情移入できた」という感想もあり、読者の心を強く引きつけています。
一方で、「プレイヤーとして自分で探索したあの恐怖体験とは少し違う」といった意見もあり、漫画とゲームという表現の違いによる受け取り方の差も見られます。
それでも全体としては、「原作への敬意を感じる構成だった」「小説版とはまた違う魅力がある」といった好意的な声が多く寄せられています。
原作を知る人も、これから初めて「8番出口」の世界に触れる人も、どちらも楽しめる作品として、多くの読者に受け入れられているのが印象的です。
漫画「8番出口」の評価と感想

実際に漫画「8番出口」を読んで感じた私の評価を、物語の核心に触れない範囲でお伝えします。
この作品の最大の魅力は、原作ゲームの特徴である「間違い探し」の面白さと、漫画ならではの「物語の深さ」が巧みに融合している点です。
まず良かった点として挙げたいのは、原作の持つ不気味な雰囲気の再現度です。
どこまでも続く無機質な通路。
無表情のまま歩いてくるスーツ姿の「おじさん」。
そして、日常の中に潜む小さな「異変」。
これらが、田村光久先生の緻密な筆致によって見事に描かれています。
とくに印象的だったのは、登場人物が異変に気づいた瞬間の表情と心理描写です。
その一コマ一コマが生々しく、まるで自分も同じ場所に立っているような感覚に包まれます。
さらに、オムニバス形式でさまざまな人物の脱出劇を描く構成も秀逸です。
それぞれの登場人物が抱える現実での悩みや葛藤が、地下通路での行動や異変に反映されていて、単なる恐怖漫画ではなく、心の奥に訴えかけるヒューマンドラマとしての魅力も感じられました。
一方で注意点を挙げるとすれば、原作のように「自分で探索する体験」を求めている方には少し物足りなく感じるかもしれません。
この漫画は、あくまで登場人物たちの物語を「読む」ことを中心としています。
しかしそれは欠点ではなく、「8番出口」という世界を別の角度から再構築しようとする挑戦の表れでもあります。
原作ファンであれば、「あの異変がこう描かれるのか!」と新たな発見があり、未プレイの方であっても、この漫画をきっかけに原作や他メディアに興味を持てるでしょう。
「ページをめくるたびに、心拍数が上がる」「静かな恐怖が、じわじわと広がる」そんな体験を味わえる、完成度の高い一冊だと感じました。
漫画「8番出口」のオススメの読者層

漫画「8番出口」は、読む人によって感じ方が変わる奥深い作品です。
原作ゲームを知っている人にも、まったく初めて触れる人にも、それぞれ違った魅力が伝わります。
ここでは、とくにオススメしたい読者層を3つのタイプに分けてご紹介します。
- 原作ゲーム「8番出口」のファンの方
原作で感じたあの独特の世界観を、漫画ならではの表現で味わうことができます。
ゲーム内では語られなかった登場人物たちの背景や、「なぜ人々は迷い込むのか?」という物語の奥行きが描かれていて、作品世界をより深く理解できるのが魅力です。
ページをめくるたびに、「このシーン、こう表現されたのか!」と新たな発見に出会えるでしょう。 - 日常に潜む“非日常”を描いたホラーやミステリーが好きな方
派手な恐怖ではなく、静かに心をざわつかせるような緊張感が好きな方にはぴったりです。
「いつもと同じはず」の風景に潜む、わずかな違和感。
それを見つけた瞬間に訪れる不穏な空気と、逃げ場のない閉塞感。
日常と非日常の境が曖昧になる、この作品特有の恐怖が味わえます。 - 短編集やオムニバス形式の物語が好きな方
本作は、さまざまな立場や年齢の人物たちが主人公となるオムニバス形式で構成されています。
各話で異なる視点から「8番出口」の謎に迫るため、テンポよく読み進められるのが特徴です。
それぞれの物語にしっかりとした人間ドラマがあり、短いながらも心に残る読後感を味わうことができます。
もしあなたがこれらのどれかに当てはまるなら、ぜひ一度「8番出口」を手に取ってみてください。
静けさの中に潜む恐怖と、そこに生きる人々の物語が、きっと心を強く引きつけるはずです。
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漫画「8番出口」の関連情報の紹介

漫画「8番出口」は、独特の世界観と心理的な恐怖を描いた話題作です。
ここでは、作品の背景をより深く理解し、世界観を一層楽しめる関連情報をご紹介します。
原作ゲーム「8番出口」
漫画「8番出口」の原点となったのは、インディーゲームクリエイター・KOTAKE CREATE氏によるPC向けゲームです。
ルールは「異変を見つけたら引き返す」という非常にシンプルなもの。
しかし、その静寂の中に潜む違和感と、じわじわ迫る恐怖感が多くのプレイヤーを魅了しました。
プレイヤー自身が観察力と判断力を頼りに出口を探す体験は、まさに“没入する恐怖”。
世界的ヒットとなり、映像化や漫画化へと広がるきっかけにもなりました。
に感じられるはずです。
ダウンロード番号に関する詳しい情報は任天堂ホームページのサポート情報ページをご覧ください。
小説版「8番出口」
映画版の監督でもある川村元気氏が自ら手がけた小説版です。
映画と同時期に刊行され、映像では描ききれない繊細な心理描写や背景設定が丁寧に綴られています。
映画を観る前に読むと物語の理解が深まり、観たあとに読むと登場人物の心情がより鮮明に伝わってきます。
一度読めば、同じ「8番出口」でも違った印象を受けることでしょう。
映画版「8番出口」
2025年8月29日に公開された実写映画版は、二宮和也さん主演で話題を集めました。
人生に迷う一人の男が、終わりの見えない“8番出口”に迷い込み、現実と幻想の狭間で自分自身と向き合う。
そんな心の旅が描かれています。
映画では、ゲームや漫画では感じられない「異変」の映像表現が見どころです。
静寂、違和感、そして恐怖。映像が生み出す緊張感は、まさにスクリーンで体感すべき迫力です。
より詳しい内容は、映画「8番出口」に関する紹介記事をご覧ください。
漫画・ゲーム・小説・映画。
それぞれの「8番出口」には異なる表現と魅力があります。
どの作品から触れても楽しめますが、順に体験することで“異変”の正体に少しずつ近づいていく感覚を味わえるでしょう。
漫画「8番出口」を読んだ方にオススメの類似漫画の紹介

もし「8番出口」のような、日常の中に潜む不気味さや静かな恐怖に惹かれた方は、以下の作品もきっと楽しめるはずです。
いずれも「異変」「ループ」「説明されない不安」といった共通点を持ち、読み進めるうちに背筋がひやりとするような世界観が味わえます。
- 不安の種(中山昌亮)
日常の中でふと感じる「何かおかしい」という違和感を、短い物語で描いたオムニバス形式のホラー作品です。
「8番出口」の“異変を探す緊張感”に通じるじっとりとした恐怖が魅力で、 派手な演出はなくとも読後に強い余韻を残します。
視界の隅に映る謎の存在、説明のない不安。
その“見えない恐怖”こそ、この作品の真骨頂です。 - 後遺症ラジオ(中山昌亮)
「不安の種」と同じ作者による短編集で、ノイズ混じりのラジオのように断片的な恐怖が続きます。
平穏な日常の中に突如現れる異形の存在や、意味の分からない現象が淡々と描かれ、読者の想像力を大きく刺激します。
「8番出口」のように“説明されないまま続く異変”を楽しめる方にはぴったりの一冊です。 - カラダ探し(ウェルザード/村瀬克俊)
高校を舞台にしたデスゲーム型ループホラー。
主人公たちは「赤い人」に追われながら、少女の“カラダ”を集めるという使命を背負います。
失敗すれば惨殺され、翌日には同じ日が繰り返される。
この「終わらないループ構造」が「8番出口」と重なり、 閉ざされた空間での極限状態と人間関係の変化がスリリングに描かれています。
どの作品も、「8番出口」と同じように“日常の裏側にある異世界”を感じさせる内容です。
静かに進む恐怖の物語をさらに楽しみたい方は、ぜひこれらの作品にも目を通して見てください。
著者について

漫画「8番出口」の作画を担当しているのは、田村光久(たむら みつひさ)先生です。
「妖逆門」「ポケットモンスターRéBURST」「フューチャーカード バディファイト」など、多くの作品を手がけてきた確かな実力を持つ漫画家です。
田村先生が手がける「8番出口」は、原作ゲームの独特な雰囲気をそのままに、漫画としての“怖さ”と“物語性”を見事に両立させています。
無機質で冷たい地下通路の描き込みや、登場人物が「異変」に気づいた瞬間の表情の変化など、細部に宿る緊張感と臨場感は圧巻です。
とくに印象的なのは、恐怖をただ「怖い」として描くのではなく、人間の心の奥に潜む不安や孤独までも丁寧に表現している点です。
その筆致には、原作への深い理解と敬意が感じられます。
「8番出口」という作品を成立させている要素のひとつは、まぎれもなく田村先生の画力と構成力です。
これからの作品活動にも、大きな注目が集まることでしょう。
漫画「8番出口」のよくある質問

- 原作ゲームを知らなくても楽しめますか?
- はい、問題なく楽しめます。漫画版は、原作をプレイしていない読者でも自然に世界へ入り込めるよう、物語の構成やルールが丁寧に描かれています。
むしろ、漫画を先に読むことで、後からゲームを遊んだ際に「ここがあの場面だったのか」といった発見を味わうことができ、二度楽しむことができるでしょう。
- ホラーが苦手なのですが、怖すぎませんか?
- 恐怖の描き方は、とくに心理的な不安やじわじわ心に染み込む表現が中心ですが、場面によっては突然驚かせる異変も含まれます。
全編を通して不気味な雰囲気と静かな緊張感が続くため、怖さに不安がある方は試し読みから始めてみるのがオススメです
- 小説版や映画版とはどう違うのですか?
- 物語の形式に大きな違いがあります。
小説版や映画版は、一人の主人公を中心に物語が進み、その人物の心理や背景を深く掘り下げています。
一方、漫画版はさまざまな登場人物が入れ替わりながら描かれるオムニバス形式を採用していて、異なる視点から「8番出口」の世界を体験できます。
それぞれのメディアが異なる角度から「8番出口」の謎を掘り下げているため、複数の作品に触れることで、より立体的に世界観を楽しめます。
まとめ
今回は、大人気ゲームの公式コミカライズとして話題を集めている漫画「8番出口」について、その魅力を振り返りました。
ゲームを知っている人も、初めてこの世界に触れる人も、どちらの立場からでも楽しめる一冊です。
この作品が読者を惹きつける理由は、いくつもあります。
- 原作ゲームの持つ不気味な世界観やルールを、細部まで丁寧に再現している。
- 登場人物それぞれに異なる背景があり、オムニバス形式で描かれる人間模様が深い。
- 漫画ならではの心理描写によって、恐怖と葛藤がよりリアルに伝わる。
- 原作ファンも、ゲームを未体験の読者も、それぞれの視点から物語を味わえる完成度の高さがある。
どの要素も、この作品が単なる“ゲームの漫画化”ではないことを証明しています。
「異変」を探すという設定を通じて、出口の見えない現代社会への象徴的な表現がなされていて、迷いや恐れを抱えながら前へ進もうとする人間の姿も印象深く描かれています。
ページをめくるたびに訪れる静かな緊張感と、ふとした瞬間に現れる異変の気配。
それをぜひご自身の目でオススメします。
きっと登場人物たちと同じように、出口を探して歩き出す感覚を味わえるはずです。
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