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「略奪者のロジック 超集編-ディストピア化する日本を究明する201の言葉たち-」の書評

秋嶋亮著「略奪者のロジック 超集編-ディストピア化する日本を究明する201の言葉たち-」の書評

「略奪者のロジック 超集編」は、社会の仕組みに疑問を持ったことがある人にこそ読んでほしい一冊です。
著者は社会学作家の秋嶋亮(旧名・響堂雪乃)。

2020年に発表されたこの本では、現代の日本社会がどのようにして多国籍企業の影響を受け、静かに変わりつつあるのかが語られています。
本書の最大の特徴は、「201の箴言(格言)」とそれぞれに添えられた解説によって、複雑な社会の動きを明快に伝えている点です。

冒頭では、「今や我々の誰もが格子なき牢獄の捕囚者である」と強い言葉で問題提起がなされ、読む人の意識に問いかけてきます。
1ページごとに話が完結しているため、どこから読み始めても内容がつかみやすく、忙しい方にもぴったりです。
政治や経済に詳しくない方でも安心して読めるよう、難しい専門用語はわかりやすく説明されています。

日々のニュースに違和感を覚える方や、今の世の中にモヤモヤした思いを抱えている方にとって、本書は新たな視点を与えてくれるはずです。

本の情報

本の情報
出版年月2020年
著者/編集秋嶋亮(あきしま りょう)
出版社名白馬社
発行形態単行本(四六判・並製)
ページ数233ページ
価格1,650円(税込)
ISBNコード9784907872298

目次

  • 第1章 グローバリズムという悪夢
  • 第2章 国家としての日本は消滅した
  • 第3章 支配の構造を知ること
  • 第4章 意識の操作と現実の偽造
  • 第5章 カタストロフィは終わらない
  • 第6章 略奪者が構想する未来

本の概要

本の概要

「略奪者のロジック 超集編」は、現代社会の「見えにくい仕組み」に気づかせてくれる一冊です。
全6章で構成されていて、それぞれの章ではテーマごとに箴言(短く鋭い言葉)と丁寧な解説が並びます。

たとえば、第1章では「グローバリズムという悪夢」と題して、世界中の多国籍企業がどのように支配を広げているかを明らかにしています。
第2章では「国家としての日本は消滅した」として、日本が本当に独立しているのか?ということに問いかけます。
さらに、第3章では「支配の構造を知ること」によって、私たちの社会がどんな力によって動かされているのかを読み解きます。
第4章では、テレビや新聞といったメディアがどのように人々の意識を操作しているのかが解説されています。
第5章では、私たちが今まさに直面している危機の本質に迫り、第6章では、支配する側の人々が思い描く未来像に目を向けています。

本書の中心にあるのは、「グローバリズム」という名のもとに進む日本社会のゆるやかな崩壊です。
政治家や企業家、学者や記者といったあらゆる立場の人々の言葉を引用しながら、著者は201の箴言に解説を加えています。
難解な内容でも、読み手が理解しやすいように丁寧に説明されていて、社会問題に興味のある方にはとくにオススメです。

本書は、現代社会の構造的な問題を知り、そこから何を考え、どう生きるべきかを問い直すことにあります。 読み手自身が深く考えるきっかけを与えてくれる作品です。

「略奪者のロジック 超集編」をネットで調べた他の読者の声

「略奪者のロジック 超集編」をネットで調べた他の読者の声

「略奪者のロジック 超集編」について、実際に読んだ方々はどのような感想を抱いているのでしょうか?

ある読者は、次のように語っています。
「それでもテレビを見たい? 芸能人の話題で大切な時間を消費したい? 学校に通い、読書もしない? 日本が素晴らしいと信じて疑わない? 周囲に流されることに違和感はない? 自分の頭で考えず、無知なままでいたい?そんな人たちにこそ、本書をマスク代わりにポストへ投げ入れたくなる」

このコメントからは、日常に埋もれがちな「思考停止」への強い警鐘が読み取れます。

また別の読者は、「今の時代は情報があふれていて、自分に合った意見だけを集めることもできる。でもこの本は、それとは違う“何か不穏なもの”を感じさせた。とはいえ、それが偏った悪意ある内容だと断じることもできない。どこか怪しさを孕んだ流れがある」と述べています。

このように、本書が読む人に「一筋縄ではいかない印象」を与えていることがわかります。

さらに、こんな意見もあります。
「メディア・フレーミングとは、小さな問題を大きく取り上げ、本当に大きな問題を見えなくさせること。だから私は日本のテレビはあまり見ず、できる範囲で海外のニュースをチェックするようにしている」

本書の内容が、読者自身の情報との向き合い方に変化をもたらしていることが伺えます。

このように、「略奪者のロジック 超集編」は、単なる読書にとどまらず、読み手の考え方や生活態度にまで影響を与えているようです。
「自分の頭で考えること」を促すきっかけとして、本書が多くの人の心に問いを投げかけているのかもしれません。

「略奪者のロジック 超集編」の評価と書評

「略奪者のロジック 超集編」の評価と書評

「略奪者のロジック 超集編」は、現代社会の裏側に切り込みながら、読む人に強い問いを投げかける社会批評の書です。
とりわけ注目されているのは、難解になりがちな国際情勢や社会問題を、簡潔かつ明快に解説している点です。

本書には、「自由貿易とは多国籍企業だけが利益を得る仕組みである(バラク・オバマ)」や「金融資本や独占資本にとって、政治家は単なる駒なのである。(羽仁五郎)」といった、印象的な言葉が多数紹介されています。
これらの箴言に対し、著者が背景や意味を丁寧に解説することで、読者は思わず考え込んでしまうような深い気づきを得ることができます。

もうひとつの魅力は、1ページ完結型という読みやすい構成です。
どのページから読み始めても内容が理解できるため、時間のない方でも気軽に読み進められる工夫がなされています。
さらに、難しい専門用語もかみ砕いて説明されているため、政治や経済に詳しくない方でも読みやすい内容になっています。

ただし、注意すべき点もあります。
本書は全体的に批判的な視点が強く、社会の暗い側面に焦点が当てられています。
そのため、「ではどうすればよいのか?」という希望や解決策が少なく、読後にやや重さを感じる読者もいるかもしれません。

また、箴言が201も収められているため、情報量が多く、読む人によっては内容の焦点がやや散漫に感じられることもあるでしょう。
本書を読みこなすには、一つひとつの言葉に対して自分自身の考えを深めながら読み進める姿勢が求められます。

「略奪者のロジック 超集編」は、ただ読むだけでなく、「考える読書」を楽しみたい人にこそふさわしい作品です。
社会の真実に目を向けたい方には、心に残る一冊となることでしょう。

「略奪者のロジック 超集編」をチェックする

「略奪者のロジック 超集編」のオススメの読者層

「略奪者のロジック 超集編」のオススメの読者層

現代社会の裏側を見つめ直したい方に向けて、深い問いを投げかける一冊。
「略奪者のロジック 超集編」は、以下のような読者にとくにオススメです。社会問題や政治に関心がある方

  • 社会問題や政治に関心がある方
    日常のニュースだけでは見えてこない、日本や世界の構造的な問題を掘り下げたい方に適しています。
    著者の視点は、普段目にする情報とは異なり、社会の本質を見つめ直すきっかけを与えてくれます。
  • 批判的思考を身につけたい方
    あふれる情報に流されるのではなく、自分の頭で考え、疑問を持つ力を養いたい方にぴったりです。
    常識や既成概念にとらわれず、物事を多面的に捉える視点を得ることができます。
  • グローバル化の裏側に興味がある方
    国際的な企業や金融の仕組みの裏側に迫り、その影で進む社会の変化を学びたい方に最適です。
    グローバリズムの光と影のバランスを知りたい方にとって、本書は大きなヒントになるでしょう。

一見難しそうに感じるテーマも、著者の丁寧な解説により、読者の理解を助けてくれます。
社会に対して少しでも「違和感」や「疑問」を持ったことがある方は、ぜひ手に取ってみてください。

「略奪者のロジック 超集編」の類似作品の紹介

「略奪者のロジック 超集編」の類似作品の紹介

「略奪者のロジック 超集編」を読んで、もっと同じようなテーマを掘り下げてみたいと思った方に向けて、関連する作品をいくつかご紹介します。
どれも現代社会への鋭い視点を持つ作品ばかりで、あわせて読むことで理解がより深まるはずです。

  • 「ニホンという滅び行く国に生まれた若い君たちへ ―15歳から始める生き残るための社会学」(2017年)
    同じ著者による若者向けの入門書です。
    日本社会が抱える問題をわかりやすく解説していて、社会の仕組みについて基礎から学びたい方に最適です。
    とくに批判的に考える力を育てたい中高生や若い読者にオススメです。
  • 「続・ニホンという滅び行く国に生まれた若い君たちへ ―16歳から始める思考者になるための社会学」(2019年)
    前作の続編にあたる本書では、より深い社会分析と論理的な思考法に焦点を当てています。  
    「略奪者のロジック 超集編」と同様、鋭い社会批評がなされていて、思考力をさらに高めたい方にふさわしい一冊です。
  • 「無思考国家 ―だからニホンは滅び行く国になった―」(2022年)
    「略奪者のロジック」シリーズの続編的な位置づけです。
    思考を放棄してしまった社会の危うさについて、より踏み込んだ分析が展開されています。
    著者の問題提起をさらに深く受け止めたい方には、ぜひ読んでいただきたい内容です。

いずれも、「略奪者のロジック 超集編」とつながりの深い作品です。
関心を持たれた方は、ぜひ関連書籍にも目を通してみてください。
著者の思想の広がりや、社会を見る目の養い方がさらに理解できることでしょう。

著者について

著者について

「略奪者のロジック 超集編」の著者である秋嶋亮(あきしま りょう)氏は、鋭い社会批評で注目を集める日本の社会学作家です。
かつては響堂雪乃(きょうどう ゆきの)という名前で活動していて、その頃から一貫して社会の構造や問題点に切り込む姿勢を貫いています。

大学は東京外国語大学を卒業しました。
その後、日本国内および東南アジアでシステムインテグレーターとしてキャリアを積みました。
1999年からは全国紙系のメディアで編集長を務め、書評や音楽評論、時事コラムなどを数多く発表しました。
この経験を経て、社会学作家として本格的な執筆活動に転向します。

現在は、個人で運営するブログマガジン「独りファシズム Ver.0.3」を通じて、グローバリゼーションや日本社会の課題について積極的に発信を続けています。
著書には「略奪者のロジック 超集編」や「ニホンという滅び行く国に生まれた若い君たちへ」シリーズなどがあります。

「略奪者のロジック 超集編」のよくある質問

「略奪者のロジック 超集編」のよくある質問
この本は内容が難しいのでは?
社会問題や政治に詳しくない方でも読みやすいよう工夫されています。
難しい専門用語には丁寧な説明が添えられていて、予備知識がなくても理解しやすい内容です。
さらに、1ページごとに話が完結している構成のため、少しずつ読み進めたい方にもぴったりです。
どうやって読めばいいですか?
好きなページから読み始めて大丈夫です。
本書は章やページの順番にこだわらず、どこからでも読みやすいのが特徴です。
とくに興味を引かれたテーマや章から読み始めると、内容がより頭に入りやすくなります。
また、気になった箴言を書き留めながら読み進めると、理解がさらに深まるでしょう。
続編や関連する本はありますか?
直接の続編ではありませんが、同じテーマを扱った関連書があります。
著者の秋嶋亮氏は、本書の発表後も精力的に執筆を続けていて、「ニホンという滅び行く国に生まれた若い君たちへ OUTBREAK」(2021年)や「無思考国家」(2022年)など、同様の社会テーマを掘り下げた作品を刊行しています。
関心がある方は、あわせて読んでみることをオススメします。

まとめ

「略奪者のロジック 超集編」は、グローバリズムによって変貌しつつある日本社会の実情を、201の箴言とその解説を通じて浮き彫りにした社会批評書です。
ただ読むだけで終わらず、読者自身が「考える」ことを促す構成となっています。
現代に生きる私たちにとって、本書は情報の波にのまれず、自分の視点を持つための貴重な一冊と言えるでしょう。

  • 1ページ完結型で、好きなところから気軽に読み始められる
  • むずかしい用語もわかりやすく説明されていて、初心者にも親切
  • 既成概念を問い直し、メディアでは見えない社会の姿に気づける
  • 社会問題や政治に関心がある方、思考力を鍛えたい方にとくにオススメ

情報があふれる今こそ、「自分で考える力」が必要とされています。
本書は、その第一歩としてふさわしい一冊です。
日常に潜む違和感の正体を知りたい方は、ぜひ手に取ってみてください。

「略奪者のロジック 超集編」をチェックする