映画「リカ ~自称28歳の純愛モンスター~」は、五十嵐貴久のサイコスリラー小説「リカ」シリーズを原作にした作品です。
この映画は、2019年に放送されたドラマシリーズの続編として、2021年に公開されました。
物語の中心にいるのは、主人公の雨宮リカ。
彼女の狂気と純愛が描かれ、多くの観客に強い印象を残しました。
とくに注目されるのが、リカを演じた高岡早紀さんの怪演です。
リカは自称28歳の女性で、愛と結婚に対して強い執着を抱きながらも、そのためにはどんな手段でも厭わない恐ろしいキャラクターとして描かれています。
この姿に、多くの人が恐怖を感じることでしょう。
本作は、サスペンスとホラーが巧みに組み合わさった独特の世界観を持ち、観客を惹きつけてやまないストーリー展開が魅力です。
スリリングな展開に、手に汗握ること間違いなしです。
この記事では、視聴前に押さえておきたいポイントをわかりやすくまとめました。
キャストの魅力や物語のあらすじ、監督の意図や視聴者の反応など、ドラマをより楽しむための情報を徹底的にご紹介します。
映画「リカ ~自称28歳の純愛モンスター~」の基本情報
公開日 | 2021年6月18日 |
監督 | 松木創 |
キャスト | 高岡早紀(雨宮リカ役)、市原隼人(奥山次郎役)、内田理央(青木孝子役)、佐々木希(梅本尚美役) |
ジャンル | サイコスリラー、ミステリー |
上映時間 | 99分 |
配給会社 | ハピネットファントム・スタジオ |
映画「リカ ~自称28歳の純愛モンスター~」のあらすじ
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ある日、山中でスーツケースに入った遺体が発見されました。
被害者は、3年前に逃走犯の雨宮リカによって拉致され、行方不明になっていた男性です。
警視庁捜査一課の刑事、奥山次郎は、この事件をきっかけに、リカを捕まえるための作戦を開始します。
彼は偽名を使ってマッチングアプリでリカを見つけ出すことに成功しましたが、捜査が進むにつれて、”純愛モンスター”リカの魅力に次第に引き込まれていきます。
奥山には婚約者である同僚の青木孝子がいましたが、彼の様子がだんだんとおかしくなっていることに気づきます。
不安に思った青木は、同じく捜査一課の刑事である梅本尚美とともに奥山の部屋を訪れます。
そこで彼女たちが目にしたのは、予想もしない恐ろしい光景でした。
リカの歪んだ愛は、刑事たちの運命をも狂わせ、さらなる悲劇へと突き進んでいきます。
映画「リカ ~自称28歳の純愛モンスター~」のキャスト・キャラクター紹介
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高岡早紀(雨宮リカ役)
高岡早紀が演じる雨宮リカは、自称28歳という謎めいた女性です。
彼女は「純愛モンスター」として狂気に満ちた愛を追い求め、そのためには手段を選ばないキャラクターです。
高岡さんは、妖艶さと恐怖を兼ね備えたリカを見事に表現し、観る者を引き込む演技力を発揮します。
市原隼人(奥山次郎役)
市原隼人は、警視庁捜査一課の刑事・奥山次郎を演じます。
冷静な刑事でありながら、捜査の過程でリカに徐々に惹かれていくという、複雑な感情を抱える役どころです。
市原さんの演技によって、奥山の内面の葛藤がリアルに描かれています。
内田理央(青木孝子役)
内田理央が演じる青木孝子は、奥山の婚約者であり警察官でもあります。
婚約者として、奥山がリカに近づいていくことに不安を覚えつつも、職業柄冷静な判断を下す一面も持っています。
内田さんは、このバランスの取れたキャラクターを丁寧に演じています。
佐々木希(梅本尚美役)
佐々木希が演じる梅本尚美は、青木の同僚であり友人として彼女を支える役割を担います。
梅本は、奥山の行動に疑問を抱く青木を精神的に支える重要なキャラクターです。
佐々木さんは、この友情を通じて物語に厚みを加えています。
映画「リカ ~自称28歳の純愛モンスター~」の監督・制作チームの紹介
映画「リカ ~自称28歳の純愛モンスター~」を手がけたのは、実力派の制作チームです。
本作の監督を務めたのは松木創監督です。彼は「リカ」のテレビドラマ版でもその手腕を発揮していて、原作の持つ独特な世界観を深く理解しています。
これまでにも「ラーメン大好き小泉さん」(2015年)や「世にも奇妙な物語」の数々のエピソードなど、多くの作品で評価を受けてきました。
松木監督の表現力が、この映画でも存分に発揮されています。
脚本は、三浦希紗が担当しました。
脚本を手がけたのは、経験豊富な脚本家の三浦希紗さんです。
彼女は「フェルマーの料理」(2023年)や「華うつろ 花は咲く」(2017年)など、多くのテレビや映画の作品で手腕を発揮してきた実力派です。
原作の持つ魅力を大切にしながらも、映画ならではの緊張感あふれるストーリー展開を描き上げ、観る者を引き込む脚本に仕上げています。
音楽を担当したのは戸田有里子。
彼女が手がける楽曲は、リカというキャラクターの狂気や登場人物たちの心の葛藤を見事に表現していて、映画全体の雰囲気をさらに引き立てています。
音楽がシーンごとに緊張感や感情の変化をうまく支えていて、観る者により深い印象を与えます。
映画「リカ ~自称28歳の純愛モンスター~」は緻密な演出と緊迫感あるストーリー、そして印象的な音楽により、観る者を魅了する作品に仕上がっています。
映画「リカ ~自称28歳の純愛モンスター~」の見どころ
高岡早紀の圧倒的な演技
最大の見どころは、何といっても高岡早紀の演技です。
リカというキャラクターは、狂気と純愛が交じり合った複雑な人物で、その内面を巧みに表現しています。
テレビドラマ版でも高評価を得た高岡早紀ですが、映画ではさらにその演技が深まり、リカの純粋さと狂気をいっそう鮮やかに見せています。
リカの常軌を逸した行動の裏に隠された「愛」を、彼女がどのように演じているかは必見です。
登場人物たちの緻密な心理描写
この作品は、登場人物たちの心の動きが非常に丁寧に描かれています。
リカに翻弄される奥山の葛藤、彼の変化に気づき不安を抱く婚約者・孝子の苦悩など、各キャラクターの心理が繊細に表現されています。
観客は彼らの心情に引き込まれ、物語にのめり込んでいくことでしょう。
衝撃のストーリー展開
原作やテレビドラマ版で話題となった衝撃的な展開は、映画版でさらにスリルを増しています。
次に何が起こるのか予測できないストーリーは、緊張感が途切れることなく、観客を最後まで惹きつけます。
深く考えさせられるテーマ
本作は、単なるサイコスリラーを超えて、深いテーマを内包しています。
リカの歪んだ愛情を通じて、「愛とは何か」という普遍的な問いが観客に投げかけられます。
純粋な愛情が歪んだ時、その行為はどこまで許されるのか。
リカの行動は、観る人に自分の中の「愛」について考えさせる強いメッセージを持っています。
社会的テーマを織り交ぜたキャラクターの深み
リカの28歳という年齢への執着や結婚への憧れといった、現代の社会的なテーマも織り込まれています。
これにより、ただのサイコスリラーではなく、どこか共感を呼ぶ一面もあり、リカというキャラクターの人間性に厚みを持たせています。
正義と愛の葛藤
また、警察官である奥山がリカに惹かれていく姿を通じて、「正義とは何か」というテーマにも触れています。
法を守るべき立場にいる人物が、犯罪者に心惹かれることで、正義の意味や価値観が揺らいでいく様子が描かれています。
このテーマは、観る者に正義と愛の葛藤について深く考えさせます。
映画「リカ ~自称28歳の純愛モンスター~」の評価と総評
この映画の注目ポイントと、賛否両論の評価について詳しく見ていきましょう。
この映画の特徴は、サイコスリラーならではの予測不能な展開や緊張感のあるサスペンス要素です。
とくに、観客を驚かせるようなシーンが多く、スリルを求める人には見ごたえあるでしょう。
一方で、作品内のリアリティの欠如や警察の描写が不自然であると感じる観客も多く、その点で評価が分かれています。
主演の高岡早紀は、リカという狂気と純粋さを併せ持つキャラクターを見事に演じ、多くの観客から高く評価されています。
彼女の演技が、リカというキャラクターの異常なまでの執着心をより鮮明に引き出し、物語に深みを与えています。
本作の中で注目されるのは、リカが人間離れした動きをする非現実的なシーンです。
これらの演出については、「面白い」と高く評価する声がある一方で、「リアリティがない」と違和感を感じる人も少なくありません。
この独特な演出が、作品にファンタジー要素を加える一方で、サイコスリラーとしてのリアルさを求める人にとっては賛否が分かれるポイントとなっています。
物語の展開や設定についても評価は分かれています。
とくに後半の展開や結末に関しては、「よく分からない」「期待外れ」といった批判が目立ち、ストーリーのわかりやすさが求められる部分かもしれません。
サイコスリラーでありながら、ある種のB級映画的なユニークさも持ち合わせている本作。
一部の観客からは「コメディとして楽しむのもアリ」といった声も上がっていて、シリアスなサイコスリラーとしてではなく、少し肩の力を抜いて楽しむのもひとつの見方と言えるでしょう。
全体的に、主演の高岡早紀の演技や特定のシーンは高く評価される一方で、物語のリアリティや設定に関しては賛否が分かれる作品です。
サイコスリラーとファンタジー要素が融合した独自のスタイルが観客の評価を分ける要因となっていて、好みによって楽しみ方が変わる映画だと言えます。
映画「リカ ~自称28歳の純愛モンスター~」のオススメの視聴者
映画「リカ ~自称28歳の純愛モンスター~」は、独自の緊張感とスリリングな展開で観る人を引き込みます。
この作品がどのような方にオススメなのか、以下で詳しくご紹介します。
- サイコスリラーファンにオススメ
予測できない展開やサスペンス要素が盛りだくさん。
リカの狂気あふれる行動や思わず目を覆いたくなるようなシーンが含まれ、サイコスリラー好きにはたまらない作品です。 - 高岡早紀ファンにオススメ
主演の高岡早紀が見せる「リカ」の新たな顔。
リカという複雑で狂気的なキャラクターを巧みに演じきっていて、彼女の熱演は見逃せません。 - ホラー要素も楽しみたい方に
この映画にはグロテスクなシーンや恐怖感を引き立てる要素も含まれていて、
ホラー好きの方も満足できる内容です。 - ドラマ版のファンにもオススメ
ドラマ版「リカ」を観た方で、映画版での展開や違いを楽しみたい方にぴったりです。
ドラマでは見られなかった新たな角度から物語が描かれています。
PG12指定の作品であり、年齢や感受性を考慮する必要があります。
また、グロテスクなシーンやリアルさに欠ける演出が苦手な方には向かないかもしれません。
ぜひご自身の好みに合わせてお楽しみください。
映画「リカ ~自称28歳の純愛モンスター~」の視聴方法や配信プラットフォーム
映画「リカ ~自称28歳の純愛モンスター~」は、以下の配信プラットフォームで視聴することができます。
- 定期配信動画
Amazonプライムビデオ/U-NEXT/hulu/DMM TVプレミアム/ABAMAプレミアムでは、映画「リカ ~自称28歳の純愛モンスター~」を追加料金なしで視聴することができます。 - レンタル・購入
TELASAでは、映画「リカ ~自称28歳の純愛モンスター~」をレンタルすることで視聴することができます。
配信状況は時期によって変更される可能性があるため、最新情報は各プラットフォーム、またはJustWatchで確認してください。
JustWatchについては「JustWatchアプリの使い方と活用法」にて詳しく解説しています。
映画「リカ ~自称28歳の純愛モンスター~」を確認する
映画「リカ ~自称28歳の純愛モンスター~」の類似作品紹介
「リカ ~自称28歳の純愛モンスター~」を楽しんだなら、以下の作品もきっと気に入るはずです。
どれも人間の心理や執着心をテーマにしたサスペンス映画で、緊迫感あふれるストーリーが魅力です。
- 「ミスティック・リバー」(2003年)
クリント・イーストウッド監督のこの作品は、心に闇を抱える人物たちの物語を描いています。
「リカ」同様、人間の心理の深淵に迫る要素があります。 - 「ザ・ファン」(1996年)
異常なまでのファン精神を持つ主人公が、次第に愛情を犯罪にまでエスカレートさせる姿を描いたサスペンスです。
執着心が恐ろしい結末を招く、スリリングな展開が見どころです。 - 「ミザリー」(1991年)
狂信的な愛情が暴力へと変わる恐怖を描いた作品です。
愛と狂気が密接に絡み合った物語で、観客に強烈な緊張感を与えます。 - 「クリーピー 偽りの隣人」(2016年)
黒沢清監督による日本のサイコスリラーで、異常な人物が引き起こす恐怖を描いています。
「リカ」と同じく日本の作品であり、サイコスリラーの要素を持っています。
これらの作品もまた、人間心理の深淵やサスペンス要素を存分に楽しめる映画として高く評価されています。
サスペンスや心理劇が好きな方には、ぜひ一度ご覧いただきたい作品ばかりです。
映画「リカ ~自称28歳の純愛モンスター~」の関連情報
高岡早紀、“純愛モンスター”を演じた心境語る/映画『リカ ~自称28歳の純愛モンスター~』インタビュー
リカ役として純粋すぎる愛を演じ続けてきた高岡早紀。
彼女は「リカほどの純粋さは恐ろしい」と語り、リカの「私を邪魔する人は要らない」という狂気に迫りました。
リカは温かい家族の愛に恵まれずに育ったため、理想の家庭像が異様なまでに膨れ上がり、それを共に築いてくれる「運命の相手」を見つけるために手段を選びません。
その暴走は観客に驚きと恐怖を与えます。
[otocoto特別メッセージ映像] 映画『リカ ~自称28歳の純愛モンスター~』主演:高岡早紀さん
otocotoの「Cafe Cinema」第26回では、主演の高岡早紀さんがファンへメッセージを寄せています。
リカの魅力について語るこの特別映像は、ファン必見です。
リカの狂気に満ちた愛の姿をどのように表現したのか、その舞台裏が垣間見えます。
リカ」シリーズ電子書籍限定合本版 刊行順 Kindle版
2002年に初刊行されて以来、多くの読者を震撼させてきたホラー小説「リカ」シリーズ。
電子書籍限定の合本版として、全9巻が刊行されました。
刊行順や時系列順に読むことで、各巻のエピソードが伏線となり、さらに深い恐怖体験が味わえます。
合本版収録の全9巻「リカ・クロニクル」。
- 第1弾『リカ』 – 2000年頃のリカ
- 第2弾『リターン』 – 2010年頃のリカ
- 第3弾『リバース』 – 1980年頃のリカ
- 第4弾『リハーサル』 – 1995年頃のリカ
- 第5弾『リメンバー』 – 2020年頃のリカ
- 第6弾『リフレイン』 – 1990年頃のリカ
- 第7弾『リセット』 – 1985年頃のリカ
- 第8弾『リベンジ』 – 2015年頃のリカ
- 第9弾『リボーン』 – 2015年頃のリカ
リカというキャラクターがどのように狂気と恐怖を纏っていくのか、その軌跡を追体験できる「リカ」シリーズは、ホラーファン必見です。
映画、ドラマ、そして小説と、多彩なメディアを通じて広がる「リカ」の世界。純粋でありながら常識を超えた愛が狂気に変わる瞬間を描いたこの物語は、多くの人々に強烈な印象を残し続けるでしょう。
映画「リカ ~自称28歳の純愛モンスター~」のよくある質問
- 続編やスピンオフ作品はありますか?
- 現時点で、続編やスピンオフ作品の公式発表はされていません。
ただし、原作となった「リカ」シリーズには他にも関連作品があるため、そちらもあわせて楽しんでいただけます。
- この映画だけでも楽しめますか?
- はい、映画単体でも十分楽しめる内容となっています。
しかし、前作であるドラマ版を観ておくと、登場人物の背景や物語の深さをさらに理解できるのでオススメです。
- オススメのシーンはありますか?
- 高岡早紀が演じるリカの妖艶さと恐ろしさが交錯するシーンは圧巻です。
また、市原隼人との緊迫した対峙シーンも見逃せません。
サスペンスと恐怖が絶妙に絡み合った場面が多く、観客を引き込みます。
まとめ
この記事では、映画「リカ ~自称28歳の純愛モンスター~」について詳しく紹介しました。
この作品は、高岡早紀の圧倒的な演技力と緊張感あふれるストーリー展開で、多くの観客を魅了しています。
この記事で取り上げたポイントをおさらいしましょう。
- 原作は、五十嵐貴久によるサイコスリラー小説「リカ」。
- 高岡早紀や市原隼人など、実力派キャストが揃い、物語に深みを加えています。
- 独特な世界観と緻密に描かれた人間心理が見どころ。
- サイコスリラーや心理ドラマが好きな方にはとくにオススメの映画です。
この映画を通じて、狂気や人間の心理に対する新たな視点を得られるかもしれません。
まだご覧になっていない方は、ぜひ一度この独特な世界観に浸ってみてください。
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